[10日 ロイター] - 米国株式市場では、S&P総合500種とナスダック総合が小幅に下落した。エネルギー株が上げる一方、金融株が下げたほか、テクノロジー大手にも売りが続いた。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は10日、雇用市場の回復に向け「官民双方の寄与と共に、社会全体のコミットメントが必要」との見解を示した。
グレンミードのプライベートウェルス部門最高投資責任者(CIO)、ジェイソン・プライド氏は、パウエル議長が持続的な物価上昇まで金利を据え置くFRBの姿勢を改めて示したとし、「驚くことはない」と話した。
大手テクノロジー株が安く、テスラは5.3%の大幅安になったほか、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、アップルが0.5%前後下げ、ナスダックの下落要因になったほか、S&P500の重しになった。
セクター別では一般消費財が0.9%、情報技術が0.2%それぞれ下落。一方、エネルギーが1.8%上げ、通信サービスも0.6%上昇した。
バーンセン・グループのデビッド・バーンセンCIOは、「市場全体がまだテクノロジー大手に依存しているのか。その答えはますます『ノー』になりつつあり、市場を主導する幅が広がっている」と指摘。「S&P500採用銘柄の75%以上が200日移動平均線を上回っており、これは驚くべきことだ」と述べた。
1月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前月比0.3%上昇し、市場予想と一致。ガソリンが値を上げた一方、航空運賃が下がり全体を抑制した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により労働市場とサービス産業が打撃を受ける中、物価上昇はしばらく弱めの状態が続くことを示唆した。
個別銘柄ではツイッターが13%急伸。9日の第4・四半期決算発表に合わせ、今年第1・四半期について堅調な見通しを示した。また、同社のシーガル最高財務責任者(CFO)は10日、バランスシート上に暗号資産(仮想通貨)のビットコインを保有することを検討したが、まだ実行には移していないと明かした。
配車サービス大手リフトは4.7%高。2021年末までに調整後損益ベースで黒字化するとの目標を堅持した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.11対1の比率で上回った。ナスダックでは1.30対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は183億3000万株だった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 31437.80 +61.97 +0.20 31428.0 31511. 31221.
2 44 32
前営業日終値 31375.83
ナスダック総合 13972.53 -35.16 -0.25 14093.3 14109. 13845.
5 12 47
前営業日終値 14007.70
S&P総合500種 3909.88 -1.35 -0.03 3920.78 3931.5 3884.9
0 4
前営業日終値 3911.23
ダウ輸送株20種 12954.53 -5.37 -0.04
ダウ公共株15種 871.21 +5.18 +0.60
フィラデルフィア半導体 3074.86 +9.91 +0.32
VIX指数 21.99 +0.36 +1.66
S&P一般消費財 1370.33 -13.04 -0.94
S&P素材 461.69 -0.91 -0.20
S&P工業 759.21 -1.24 -0.16
S&P主要消費財 677.09 -0.96 -0.14
S&P金融 519.17 -0.32 -0.06
S&P不動産 239.29 +1.42 +0.60
S&Pエネルギー 335.48 +6.07 +1.84
S&Pヘルスケア 1353.55 +2.26 +0.17
S&P通信サービス 237.30 +1.48 +0.63
S&P情報技術 2396.35 -3.62 -0.15
S&P公益事業 322.21 +1.25 +0.39
NYSE出来高 10.31億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 29270 - 150 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 29255 - 165 大阪比