[22日 ロイター] - 米調査会社JDパワーはこのほど、米国で販売された新車の品質が低下しているとの調査結果を公表した。ハイテク技術の利用拡大や一部部品の製造面での質低下などの要因で問題が発生しやすくなっているとの見方を示した。
調査は2月から5月にかけて実施し、販売とリースの両方で2023年モデル計9万3380台のデータを収集した。100台当たりの不具合箇所(PP100)は過去2年間で30上昇。オーディオシステムやカップホルダーなどの部品の製造品質が問題を引き起こしていると結論付けた。
自動車メーカーはサプライチェーン(供給網)の制約や人手不足が緩和する中、革新的なモデルの生産を急いでおり、ソフトウエアやハイテクへの依存を高めている。
JDパワーの自動車ベンチマーク担当シニアディレクター、フランク・ハンリー氏は、自動車業界における品質問題の拡大について、「37年間の初期品質調査の歴史でこれまでに見られなかった現象だ」と指摘した。