ドル/円
午後3時現在 83.35/40 1.3762/64 114.73/76
正午現在 83.69/70 1.3765/68 115.20/23
午前9時現在 83.32/37 1.3774/77 114.79/85
NY17時現在 83.21/23 1.3790/94 114.74/81
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[東京 4日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点
から小幅高の83円前半。輸入企業などのドル買いがきっかけとなって一時83.88円
まで切り返す場面もあったが、ドル安地合いの中で上値は伸びなかった。
東京市場では、午前の取引でドル/円が83.88円まで40銭強、ユーロ/円が11
5.29円まで同60銭強上昇。介入警戒感が根強い中、輸入企業に複数の外銀勢の買い
が加わり、ユーロ/円の115円付近で一段の円売りを誘発するストップロスを巻き込ん
だという。
あす結果が発表される日銀の金融政策決定会合で、一段の追加緩和策が打ち出されると
の観測を手掛かりに「ドル/円の下値を買う動き」(外銀)もあった。ドル安が対ユーロ
などでも進行してきたこと受けて、対円でも介入観測のみが下値支えとなっている現状か
ら、「日銀が(円高阻止に)一段と踏み込んだ策を打ち出す可能性は否定できない」(別
の外銀)との見方だったという。
しかし、買いが一巡して午後に入るとドルは83.35円付近へ、ユーロは114.6
5円付近へじりじりと反落。ドル/円は前週末海外でつけた大規模介入後の安値に接近し
た。輸出企業の売りがきっかけとなったもようだが、米国の量的緩和策導入の可能性をに
らんだドル安地合いは変わらず、ドル/円の上値が重い状況も続くとの見方が大勢を占め
ている。
ユーロは早朝の取引で一時1.3809ドルまで上昇して半年ぶり高値を更新。ドル安
地合いに加え、ギリシャを訪問中の温家宝・中国首相が2日、ギリシャが政府債の発行を
再開した際に購入する方針を示したことも話題となった。
格付け会社フィッチ・レーティングスが1日、欧州の経済見通しを上方修正する一方で、
米国を下方修正したことに関心を示す声もあった。フィッチは2010年のユーロ圏の経
済見通しを1.8%へ0.5%程度引き上げ、米国を2.7%へ0.3%引き下げた。日
本は3.0%で据え置いた。
<IMM通貨先物でドル売り越しが08年半ば以来の高水準>
米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM通貨先物の取組(9月28日まで
の週)によると、ドルの売り越し額が高水準に達した。円、ユーロ、ポンド、スイスフラ
ン、カナダドル、豪ドルに対するドルの売り越し額は220億ドル。少なくとも08年6
月以来の高水準となった。前週は142億1000万ドルの売り越しだった。
とりわけ、ユーロの買い越しは3万5330枚と、アイルランドなどのソブリンリスク
を抱えながらも前週の5097枚から7倍近くに増加。ロイターのデータによれば、少な
くとも09年10月以来の高水準となった。
「ポジションが積み上がってきたことで、警戒感から巻き戻しの動きが出やすくなる可
能性がある。ただ、ドル売りの流れ自体は当面止まらないだろう」(国内金融機関)とい
う。
(ロイター 基太村真司記者)