以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人ブロガー三竿郁夫氏(ブログ 「IA工房」を運営)が執筆したコメントです。
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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「共有型社会のビジネスモデル!シェアリングエコノミー」
AirbnbやUberが、共有型のビジネスモデルを実現させて以降、シェアリングエコノミーという言葉が注目を浴びている。
まず、業態が変化して需要に対して供給不足が顕著になっている業界、あるいは、陋習により高価格の既得権が出来上がっていて顧客のニーズの変化に対応できていない業界、すなわち、顧客にとってより便利で且つ値段がやすくなる潜在的な可能性を持つ業界に的を絞る。
共有とは、資産を共有すること。
そこで最初に開拓されたのが、不足気味の宿泊施設の資産と高齢者等へニーズが拡大するローカルな移動手段の為の車資産であり、そこに目をつけたのがAirbnbやUberだ。
いづれも、いままで専用性のあった資産ではなく、顧客の身近にある庶民の車や住宅をいかに利用するかに着目した。
着目点の次に重要なのは、ハウスシェアやライディングシェアのビジネスモデルの構成要素として、顧客側の時間的なニーズと場所的なニーズを的確に捉えるICTの活用だ。
共有型社会のビジネスモデルに着目した日本の会社をあげてみる。
[土地と車の共有モデル]
パーク24 (T:4666)駐車場のTimesは、シェアリングエコノミーの日本の先駆けのビジネスモデルかもしれない。
個人が管理していた貸駐車場ビジネスを、顧客にも土地資産オーナーにも便利な安心なビジネスモデルを作り上げ、一挙に普及した。
パーク24は、パーキングシェアからカーシェアに事業展開し、6月にはSAPグループのコンカーと提携し出張精算のクラウドサービスを開始する。
パーキングシェアを起点として着々と共有型社会のビジネスモデルを進化させている。
[書籍の共有モデル]
企業ではないが、図書館も進化して、知的共有の場所を目指す。
横浜市の図書館には、400万冊の蔵書があり、ネット検索で貸し出し予約ができるが、知的共有の場として最先端の研究と市民を結ぶ「ヨコハマライブラリーカフェ」に力を入れている。
ブックオフ (T:3313)は、中古本の店舗数を増やし、書籍の共有型ビジネスで急成長したが、Amazon、Yahoo等のネットとの競争が激化し、オンラインビジネスにも力を入れて、古本屋から始まったビジネスモデルを修正している。
現在会員数350万人、今年の初めにLine@アカウントを開設し、すでに友達登録が10万人を超えている。
[建設機械の共有モデル]
いづれの最近の共有型ビジネスモデルも、IoTと密接に関連していて資産そのもの(Things)の情報をICTを活用していかに付加価値をつけるかという点にある。
その観点で注目されてきたコマツ (T:6301)のビジネスモデルKOMTRAXは、素晴らしい。
世界シェアNo.2のコマツの世界中の機械の稼働データ、メンテナンスデータはもちろんのこと、代金回収がされていない機械を止めることもできる。
これをさらに進化させれば、一帯一路のような巨大プロジェクトで不足する設備資産のシェアリングエコノミーモデルにも発展していくだろう。
上記ビジネスモデル例は、今後の高付加価値の資産を将来のシェアリングエコノミーの視点からどう活用するか大いなるヒントとなる。
またその基本技術として、IoT、AIがどっぷり使われていくだろう。
資産は物(Things)だけではない。
シスコが提唱するIoE(Eは、Everything)には、IoTだけでなく、IoP(Process)とIoP(People)が含まれている。
高付加価値の物だけでなく、高付加価値のプロセスと知財(人の知恵)を来たるべき共有型社会に適応させた斬新なビジネスモデルが、破壊的イノベーションをもたらす大きな事業になっていく可能性を感じる。
執筆者名:三竿郁夫IA工房代表
ブログ名: 「IA工房」
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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「共有型社会のビジネスモデル!シェアリングエコノミー」
AirbnbやUberが、共有型のビジネスモデルを実現させて以降、シェアリングエコノミーという言葉が注目を浴びている。
まず、業態が変化して需要に対して供給不足が顕著になっている業界、あるいは、陋習により高価格の既得権が出来上がっていて顧客のニーズの変化に対応できていない業界、すなわち、顧客にとってより便利で且つ値段がやすくなる潜在的な可能性を持つ業界に的を絞る。
共有とは、資産を共有すること。
そこで最初に開拓されたのが、不足気味の宿泊施設の資産と高齢者等へニーズが拡大するローカルな移動手段の為の車資産であり、そこに目をつけたのがAirbnbやUberだ。
いづれも、いままで専用性のあった資産ではなく、顧客の身近にある庶民の車や住宅をいかに利用するかに着目した。
着目点の次に重要なのは、ハウスシェアやライディングシェアのビジネスモデルの構成要素として、顧客側の時間的なニーズと場所的なニーズを的確に捉えるICTの活用だ。
共有型社会のビジネスモデルに着目した日本の会社をあげてみる。
[土地と車の共有モデル]
パーク24 (T:4666)駐車場のTimesは、シェアリングエコノミーの日本の先駆けのビジネスモデルかもしれない。
個人が管理していた貸駐車場ビジネスを、顧客にも土地資産オーナーにも便利な安心なビジネスモデルを作り上げ、一挙に普及した。
パーク24は、パーキングシェアからカーシェアに事業展開し、6月にはSAPグループのコンカーと提携し出張精算のクラウドサービスを開始する。
パーキングシェアを起点として着々と共有型社会のビジネスモデルを進化させている。
[書籍の共有モデル]
企業ではないが、図書館も進化して、知的共有の場所を目指す。
横浜市の図書館には、400万冊の蔵書があり、ネット検索で貸し出し予約ができるが、知的共有の場として最先端の研究と市民を結ぶ「ヨコハマライブラリーカフェ」に力を入れている。
ブックオフ (T:3313)は、中古本の店舗数を増やし、書籍の共有型ビジネスで急成長したが、Amazon、Yahoo等のネットとの競争が激化し、オンラインビジネスにも力を入れて、古本屋から始まったビジネスモデルを修正している。
現在会員数350万人、今年の初めにLine@アカウントを開設し、すでに友達登録が10万人を超えている。
[建設機械の共有モデル]
いづれの最近の共有型ビジネスモデルも、IoTと密接に関連していて資産そのもの(Things)の情報をICTを活用していかに付加価値をつけるかという点にある。
その観点で注目されてきたコマツ (T:6301)のビジネスモデルKOMTRAXは、素晴らしい。
世界シェアNo.2のコマツの世界中の機械の稼働データ、メンテナンスデータはもちろんのこと、代金回収がされていない機械を止めることもできる。
これをさらに進化させれば、一帯一路のような巨大プロジェクトで不足する設備資産のシェアリングエコノミーモデルにも発展していくだろう。
上記ビジネスモデル例は、今後の高付加価値の資産を将来のシェアリングエコノミーの視点からどう活用するか大いなるヒントとなる。
またその基本技術として、IoT、AIがどっぷり使われていくだろう。
資産は物(Things)だけではない。
シスコが提唱するIoE(Eは、Everything)には、IoTだけでなく、IoP(Process)とIoP(People)が含まれている。
高付加価値の物だけでなく、高付加価値のプロセスと知財(人の知恵)を来たるべき共有型社会に適応させた斬新なビジネスモデルが、破壊的イノベーションをもたらす大きな事業になっていく可能性を感じる。
執筆者名:三竿郁夫IA工房代表
ブログ名: 「IA工房」