🐦 早起き鳥は 有望株を割安で見つけることができます。最大55%引きでInvestingProをブラックフライデーに手に入れましょう特別セールを請求する

イグニス Research Memo(1):17/9期は積極的な事業投資により減益。成長への事業基盤の構築では一定の成果

発行済 2017-12-26 15:06
更新済 2017-12-26 15:33
イグニス Research Memo(1):17/9期は積極的な事業投資により減益。成長への事業基盤の構築では一定の成果
3689
-
■要約

イグニス (T:3689)は、スマートフォン向けネイティブアプリの企画・開発・運営・販売等を主力としている。
「コミュニティ」「ネイティブゲーム」「メディア」の3つのジャンルを事業の柱とし、ゲーム及び非ゲームの領域で独自のポジショニングを確立してきた。
また、新規事業としてVRやIoTなどにも挑戦している。
過去においては、日常的に利用する高品質なツール系アプリなど、数多くの小規模アプリの量産が同社の成長を支えてきた。
2015年9月期からは、これまでの小規模アプリ中心から、コミュニティ領域などライフタイムの長い中・大規模アプリへ開発リソースをシフトすることによる収益構造改革に取り組み、その成果が具体的に形となってきた。
ロングセラーゲームとして安定運営を持続している「ぼくとドラゴン」(ネイティブゲーム)に加えて、足元ではオンライン恋愛・婚活サービス「with」(コミュニティ)などが伸びてきており、新たな成長ステージを迎えている。


同社は、前期(2017年9月期)より2020年9月期までの中期経営計画をスタート。
新たな成長軸が立ち上がってきたことから、既存事業を「コミュニティ」「ネイティブゲーム」「メディア」の3つの事業に枠組みを整理し、それぞれの維持・強化を図る一方、新たに複数の事業(ライフハック、VR、もう1つは未定)を順次立ち上げ、2020年にはすべて収益事業化することを目指している。
2020年9月期の目標として、売上高150億円、営業利益60億円を掲げており、新規事業で営業利益の30%を稼ぎ出す構えである。


「中期経営計画の実現を目指した事業投資の年度」と位置付けた2017年9月期の業績は、売上高が前期比0.1%減の5,577百万円、営業利益が同94.3%減の83百万円と売上高はほぼ横ばいながら大幅な減益となった。
積極的な事業投資が利益水準を引き下げたものの、期初に発表した同社の決算説明資料でも事業投資のことが触れられており、想定どおりの展開とみられる。
売上高は、「ぼくとドラゴン」(ネイティブゲーム)が消費税にかかる特殊要因の影響もあり、前期比で縮小したものの、オンライン恋愛・婚活サービス「with」(コミュニティ)の大幅な伸びなどにより横ばいを確保。
一方、利益面では、新プロダクト開発や新規事業の立ち上げに伴う研究開発費のほか、「with」を中心とした広告宣伝費の増加、体制強化に伴うオフィス増床関連費用の発生等が大幅な減益を招く格好となった。
また、新規事業の立ち上げを含め、幅広い分野への事業投資を実施し、今後の成長に向けた事業基盤(成長の種まき)の構築においては一定の成果を残したものと評価できる。


2018年9月期の業績予想について同社は、売上高を前期比25.5%増の7,000百万円と見込んでいるが、利益予想については現時点で開示はない。
売上高は、2018年2月以降にリリースから4年目に突入する「ぼくとドラゴン」(ネイティブゲーム)が若干縮小する可能性があるものの、足元好調な「with」(コミュニティ)の成長加速が増収に大きく寄与する想定である。
また、「メディア(その他)」についても、「U-NOTE」の伸長に加えて、新規事業(フード関連やVRアイドル市場への参入など)の立ち上がりにより、小規模ながら大きく伸びる見通しである。
なお、「GK(コードネーム)」(ネイティブゲーム)については、2017年12月18日に正式名称「メガスマッシュ」として公開され、事前登録を開始。
リリースに向けて最終段階を迎えているものの、現時点で売上高予想においては控えめにみている模様。
一方、利益面では、引き続き、事業基盤の構築を優先すべきフェーズにあり、継続的な事業投資(特に、テレビCMも視野に入れた広告宣伝費など)を想定しているが、その規模やタイミングについて合理的な見積りが困難であることから利益予想を開示していない。


弊社では、1)「ぼくとドラゴン」が縮小傾向にあるものの、依然として安定運営ができていること、2)「with」が外部要因(市場の拡大)及び内部要因(新機能の実装など)ともに成長加速に向けてフォローとなっていること、3)「U-NOTE」や新規事業についても一定水準の業績貢献が見込めることから、同社の業績予想の達成は十分可能であるとみている。
注目すべきは、「GK(コードネーム)」改め「メガスマッシュ」の動向であるが、リリースの時期や立ち上がりの状況等によっては、業績の大幅な上振れ要因となる可能性にも注意が必要である。


■Key Points
・2017年9月期は積極的な事業投資により大幅な減益
・幅広い事業投資の実施により、今後の成長に向けた事業基盤の構築においては一定の成果
・2020年9月期を最終年度とする中期経営計画では、ストック型事業の強化や新規事業の立ち上げにより事業ポートフォリオの拡充と成長加速を目指す
・流動性の向上等を目的とした株式分割(1:2)を実施

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます