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欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、米GDPは堅調も上昇は限定的に

発行済 2018-08-29 17:25
更新済 2018-08-29 17:40
欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、米GDPは堅調も上昇は限定的に
29日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開を予想する。
引き続き貿易摩擦の激化回避への期待で市場心理は改善し、ドルと円が売られやすい。
今晩発表の米国内総生産(GDP)改定値が堅調となっても、米国とカナダの交渉を見極めようと、ドルの上昇は小幅にとどまろう。


北米自由貿易協定(NAFTA)など従来の枠組み以外の方法で、関係国が貿易面の激しい対立を避ける方向となり、足元は安全通貨となっているドルや円が売られる流れ。
前日発表された米国の8月消費者信頼感指数は2000年以来の高水準を記録し、個人消費の好調さを示したものの、ドル・円を111円台後半へ押し上げる要因にはならなかった。


今晩は米国の4-6月期国内総生産(GDP)改定値の発表が材料視される。
前期比年率+4.0%と速報値の+4.1%から小幅下方修正の見通しだが、それでも2014年7-9月期以来の高成長で、ほぼ想定通りなら連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ継続方針への影響は軽微だろう。
とはいえ、18年ぶりの高水準となった昨晩の消費者信頼感が発表されてもドルは伸び悩んでおり、今晩のGDP改定値が強い押し上げ要因になるとは考えにくい。
一方、米国とメキシコ、カナダの3カ国交渉が再開。
米国はカナダの乳製品の供給管理に異議を唱えており、交渉は容易ではない。
市場は協議の行方を見極めようと、積極的には動きづらいだろう。
(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:+4.2%)
・21:30 米・4-6月期GDP改定値(前期比年率:+4.0%、速報値:+4.1%)
・21:30 カナダ・4-6月期経常収支(予想:-153億加ドル、1-3月期:-195億加ドル)
・23:00 米・7月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+0.3%、6月:+0.9%)
・02:00 米財務省7年債入札(310億ドル)

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