[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均株価は反落した。米中の追加関税発動の影響が懸念され、朝方は売り優勢で始まったが、その後、下げの勢いは強まらず、前週末に比べて小幅安の水準でもみ合った。今晩の米国株市場がレーバーデーで休場となることから様子見ムードも強く、日経平均は上下53円27銭と狭いレンジ内で推移した。東証1部売買代金は1兆3299億円にとどまり、今年最低となった。
米国と中国は1日、互いの輸入品に対する追加関税を発動したものの、トランプ大統領は記者団に対して、中国との交渉は続いていると説明し、9月の協議は予定通り行うと述べた。
外為市場では、ドルが一時105.88円まで円高に振れたものの、その後は106円台前半で推移するなど、株価に影響を及ぼす動きにはならなかった。後場の市場からは「朝方売られた輸出関連株などが下値で買い戻されている」(国内証券)との声が出ていた。
市場からは「米国がレーバーデーで休場となり、(米中対立の激化に対する)答えが出ない時間が続く中、そこそこ忍耐力のある相場になってきた印象。個人投資家を中心に中小型株への物色も見られ、投資マインドは総悲観ではなくなってきた」(内藤証券の投資調査部長、田部井美彦氏)との見方も聞かれた。
さらに「例年、マーケットに参加者が夏休みから本格的に戻るのはレーバーデーの直後からで、明日以降の商いの膨らみ具合に注目したい」(SBI証券・シニアマーケットアドバイザーの雨宮京子氏)との声もあった。
個別では、東京エレクトロン (T:8035)やアドバンテスト (T:6857)など半導体関連株が堅調だった。このほか内田洋行 (T:8057)が大幅続伸。2019年7月期の配当予想の増額修正や足元の好調な業績などを好感した買いが入った。
TOPIXは反落。東証33業種では、海運、非鉄金属、その他金融、保険など4業種が上昇した。海運株は、このところのバルチック海運指数 (BADI)上昇が好感されて物色された。30日の同指数は前日比4.4%高の2378ポイントと大幅に上昇。2300ポイント台に達したのは2013年12月以来で、市況上昇による業績の上向きが期待できるようになっている。
半面、鉱業、陸運、水産・農林、倉庫・運輸関連などが安かった。
東証1部の騰落数は、値上がり506銘柄に対し、値下がりが1569銘柄、変わらずが74銘柄だった。
日経平均 (N225)
終値 20620.19 -84.18
寄り付き 20625.75
安値/高値 20614.29─20667.56
TOPIX (TOPX)
終値 1505.21 -6.65
寄り付き 1506.12
安値/高値 1504.59─1509.33
東証出来高(万株) 80281
東証売買代金(億円) 13299.40