[30日 ロイター] - 米国株式市場は反落して終了した。経済指標が悪化し、企業業決算がまちまちとなる中、利食い売りが発生した。
S&P総合500種 (SPX)は月間で33年ぶりの上昇率を記録。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けた行動規制から経済が近く回復するとの期待が高まっている。
4月はS&P500とともにダウ工業株30種 (DJI)も1987年1月以来の上昇率。ナスダック総合 (IXIC)は2000年6月以来の上げとなった。主要3指数とも2月の最高値から20%圏内にある。
米労働省が30日発表した25日終了週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は383万9000件となった。前週の444万2000件(改定)から減少したものの、なお高水準が続いている。これまで新型コロナウイルス感染拡大の封じ込めに向けたロックダウン(都市封鎖)措置の直接的な影響を受けていなかった業界にもレイオフが広がっている可能性を示唆した。
キングズビュー・アセットマネジメントのポートフォリオマネジャー、ポール・ノルト氏は「相場の展開は素晴らしいが、大恐慌以来で最悪の経済指標も出ている」とした上で、「事業や業績は、株価のV字回復が示すような早期回復ができていない可能性がある」と述べた。
米連邦準備理事会(FRB)はこの日、新型コロナウイルス対策の一環として導入した中小企業向けの「メインストリート融資制度(MSLP)」の拡充を発表した。
S&P500の主要11セクターは、一般消費財 (SPLRCD)と通信サービス (SPLRCL)を除き下落して終了。素材 (SPLRCM)と金融 (SPSY)の下げがきつかった。
S&P500採用銘柄のうち236社がすでに四半期決算を発表。リフィニティブのデータによると、うち3分の2が予想を上回っている。ただ、これまでに90社が事前に業績悪化見通しを示し、改善見通しを示したのは40社となっている。アナリストはS&P500企業の利益は前年比14.4%減少するとみている。
この日はアップル (O:AAPL)とアマゾン・ドット・コム (O:AMZN)が引け後に決算を発表。時間外取引の株価はアップルが2%超上昇する一方、アマゾンは5%超下落した。
フェイスブック (O:FB)は5.4%高で取引を終了。前日に発表した決算が予想を上回った。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.58対1の比率で上回った。ナスダックでも2.81対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約128億株。直近20営業日の平均は約123億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 24345.7 -288.14 -1.17 24585. 24585. 24186. (DJI)
2 57 57 90
前営業日終値 24633.8
6
ナスダック総合 8889.55 -25.16 -0.28 8911.0 8926.1 8825.8 (IXIC)
2 1 4
前営業日終値 8914.71
S&P総合500種 2912.43 -27.08 -0.92 2930.9 2930.9 2892.4 (SPX)
1 1 7
前営業日終値 2939.51
ダウ輸送株20種 8377.08 -251.54 -2.92 (DJT)
ダウ公共株15種 778.29 -20.19 -2.53 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1731.24 -66.52 -3.70 (SOX)
VIX指数 34.31 +3.08 +9.86 (VIX)
S&P一般消費財 955.81 +3.74 +0.39 <.SPLRCD
>
S&P素材 326.55 -9.95 -2.96 <.SPLRCM
>
S&P工業 542.35 -11.30 -2.04 <.SPLRCI
>
S&P主要消費財 597.56 -6.85 -1.13 <.SPLRCS
>
S&P金融 378.34 -10.43 -2.68 (SPSY)
S&P不動産 210.61 -1.41 -0.67 <.SPLRCR
>
S&Pエネルギー 289.65 -6.63 -2.24 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1162.03 -5.12 -0.44 (SPXHC)
S&P通信サービス 170.66 +0.04 +0.02 <.SPLRCL
>
S&P情報技術 1608.60 -7.38 -0.46 <.SPLRCT
>
S&P公益事業 290.71 -7.09 -2.38 <.SPLRCU
>
NYSE出来高 14.98億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 20035 - 25 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物6月限 円建て 19990 - 70 大阪比 <0#NIY:>