[30日 ロイター] - 米航空機メーカーのボーイング (N:BA)は30日、250億ドル相当の起債を行ったと発表した。
同社は、起債規模が想定を上回ったため、現時点で資本市場で追加の資金を調達したり、政府の支援措置を活用することは計画していないと説明した。
リフィニティブのデータによると、投資適格級格付けの起債としては過去6番目の規模で年初からは最大となる。
起債は7本立てで、償還の時期は2023年から2060年。前回の起債時よりも利回りは上昇した。
IFRのデータによると、10年債の利回りは5.15%で、米10年債利回りに450ベーシスポイント(bp)上乗せした水準。7月の起債時に10.5年債の利回りは2.96%で、米国債利回りに90bp上乗せした水準だった。
関係筋によると、利回りが高水準だったことから、750億ドル相当の需要があったという。今週に入りボーイングは100億─150億ドルの起債を検討してたが、投資家の堅調な需要が見込めることから規模を拡大した。
米連邦準備理事会(FRB)のクレジット市場への介入を背景に、ボーイングのような問題を抱える企業の起債に対する投資家のセンチメントは上向いている。
同社は、2度の墜落事故で運航停止している「737MAX」の再開を目指している。新型コロナの影響で航空業界の需要は落ち込み、ボーイングも影響を受けている。
*内容を追加し、写真をつけました。