ブルームバーグ・ニュースが報じたところによると、金融市場分析のエキスパートとして知られるJPモルガンのチーフ・グローバル・マーケット・ストラテジストが、他のキャリアを追求するために同社を退社する準備を進めているという。
同ストラテジストのJPモルガンでのキャリアは約20年に及び、その間に洞察力に富んだ金融市場分析を提供することで高い評価を得た。
ブルームバーグ・ニュースが社内文書を引用して伝えたところによると、フセイン・マリクがグローバル・リサーチの専属リーダーに就任する予定だという。
JPモルガンの市場アナリストたちが、アメリカ株の大幅な値下がりの可能性について慎重な姿勢を示していた矢先のリーダー交代である。
株式市場の下落予測にもかかわらず、S&P500指数は強さを発揮し、2024年には10％の上昇を達成している。昨年の株式市場の上昇局面ではマイナス予想が続き、2022年の下落局面では大半の期間で楽観的な予想となった。
しかし、予想されたアメリカ株の大幅な値下がりは3年連続で起きていない。
最近のレポートでは、アメリカの市場上昇に貢献している銘柄が限られていることが懸念されている。報告書によれば、主要なS&P500指数は上昇しているものの、すべての銘柄に同じ重要度を与えるS&P500イコールウェイト指数は伸びを示していない。
報告書はまた、個別銘柄のパフォーマンスにもばらつきがあることを指摘し、消費者物価指数が2年連続で穏やかなインフレを示しており、これは景気の減速を示唆するものであるにもかかわらず、様々な指標が市場と経済成長に対するリスクの高まりを示唆していると指摘した。
将来を展望し、2024年後半はアメリカの株式市場よりもむしろヨーロッパの株式市場に投資する良いチャンスになるかもしれないと提言した。
現在のところ、JPモルガンはこの件に関して公的な声明は出していない。
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