バークレイズは24日付のメモで、デル・テクノロジーズ（DELL）をアンダーウェイトからイコールウェイトに格上げした。
バークレイズは、AIによる過度な期待は同社の株価において大幅に減少しており、さらなる下落の可能性は低くなっていると見ている。
今回の格上げにもかかわらず、バークレイズはデルの事業分野であるエンタープライズ・サーバー、データ・ストレージ、パーソナル・コンピューターに関しては慎重な見方を維持している。
バークレイズは、デルのAIが生み出す収益の信頼性と利益率への影響に関する懸念を共有した。バークレイズが指摘したように、デルは5月30日に今年度の第1四半期決算を発表して以来、株価は約34％下落しており、こうした根本的な問題に対する投資家の懸念を示している。
同行のアナリストはまた、デルのAI関連の受注と収益が堅調であることに触れつつも、起こりうる変動と市場の競争の激しさについて注意を促している。
バークレイズは、デルの顧客の質が懸念事項のひとつであり、信頼性の低い顧客からの借り入れが急増していると指摘。
さらに、デルのAIサーバーの粗利率は約12.5％か、それ以下であり、他の製品と比較すると収益性は低いと同行は推定している。また、データ・ストレージやサービスなど他の事業分野では、AI部門の売上が大きく伸びることはないと指摘している。
デルの現在の市場価値は、バークレイズが2025暦年に推定する1株当たり利益の約11倍で取引されており、HPEやHPQのような類似企業と比べて高い比率となっている。
バークレイズは、デルのAI事業が貢献していることから、この高い株価収益率は妥当であると考えている。とはいえ、パソコンや従来型サーバーの全般的な市場低迷については引き続き警戒しており、AI事業だけで完全に補うことはできないと見ている。
このような問題はあるものの、アナリストは前回アンダーウェイトとした理由が確認されたと認識しており、今回新たにイコールウェイトとした。
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