人工知能（AI）チップメーカーのCerebrasは、アラブ首長国連邦（UAE）のAI企業G42との取引に関する米国外国投資委員会（CFIUS）の審査が遅延しているため、新規株式公開（IPO）を延期する可能性が高いとロイター通信が報じました。
情報筋によると、CerebrasはG42との取引についてCFIUSの承認を得るまで、IPOを進めることは難しいと考えているようです。この状況により、当初2024年前半に予定されていたIPOが遅れる可能性が高まっています。
CFIUSは、国家安全保障上の懸念がある外国投資を審査する米国政府機関です。Cerebrasの高性能AIチップは軍事用途にも転用可能なため、G42との取引が慎重に精査されています。
Cerebrasは、この報道についてコメントを控えています。同社のIPO計画は、AIブームに乗じた資金調達の一環として注目を集めていました。
G42との取引の詳細は明らかにされていませんが、UAEを拠点とする同社は中国企業との関係が指摘されており、米国当局の警戒を招いています。
この状況は、ハイテク分野における米国と中国の緊張関係が、グローバルなAI企業の事業展開にも影響を及ぼしていることを示しています。CFIUSの審査結果とCerebrasのIPO計画の行方が、業界関係者から注目されています。
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