執筆:Sam Boughedda
Investing.com - 週末にウクライナでロシアによる攻撃が激化し、米国と西側同盟国がロシアの石油の輸入を禁止するかもしれないという見方を受けて、株式市場は月曜日に急落した。
原油価格が130ドルまで上昇したのは、原油取引禁止令が出されたためだが、米国時間には再び上昇を緩めた。それでも、ウクライナ紛争による供給ショックへの懸念から、コモドティ価格はここ数年来で記録的な高騰となっている。
尚、米国のガソリン価格は、2008年以来の水準に近づいている。
米連邦準備制度理事会(FRB)は来週会合を開き、利上げの方針を決定する。しかし、東欧危機の中でインフレを抑制するために、FRBが誤った方向に進むことを懸念する声も多い。
FRBのパウエル議長は先週、3月15日~16日の政策決定会合で0.25%の利上げを支持した。パウエル議長は議会証言にて、インフレが緩和されない場合はもっと積極的に動くと述べた。
ウクライナでのロシアの侵略を理由に制裁の対象になっているロシアのプーチン大統領への圧力を高める方法として、バイデン政権は、ロシアの石油の輸入禁止を検討している。
何万人もの難民がウクライナ西部のポーランドや他の近隣諸国へと国境を越えて避難し続け、西側の同盟国が援助を急ぐ人道的危機を引き起こしている。米国議会は今週、ウクライナに対する100億ドルの救済策を検討する予定である。
火曜日の市場に影響すると思われる3点についてみていきたい
1. Appleのイベント「peek」
Apple Inc (NASDAQ:AAPL) は、「Peek Performance」と名付けられた今年最初の製品イベントを開催する。このイベントで、同社はMacbookやiMacのアップグレードを含む様々な製品の最新版を発表すると予想され、一方で5Gを搭載したアップデート版iPhone SEが大変期待されている。
iPhone SEは、同社のエントリー・モデルのiPhoneである。Wedbush証券のアナリストであるDaniel Ives氏(Appleの格付けはアウトパフォーム、目標株価は200ドル)は、月曜日に出した分析メモで、同社は刷新されたiPad Airと新Macバージョンと一緒に3番目のiPhone SEを発売すると予想していると投資家に伝えた。
2. AMCのチケット売上
AMC Entertainment Holdings Inc (NYSE:AMC) は、2020年夏に映画館が再開して以来、3番目に高い観客動員数を週末に記録した。木曜日から日曜日にかけてAMCの映画館で世界的に400万枚以上のチケットが販売され、AMCはWarner Brosが公開したバットマン最新作の成功を挙げている。尚、2019年と2020年の同じ週末の入場者数の前年比を上回った。
3. 原油価格の上昇
原油WTI先物の価格は、米国と欧州がロシア産原油の禁輸提案を留保したため、月曜日に2008年の最高値を更新した。アナリストは、次は1バレル150ドルの記録的な高値になると警告したが、ある調査では、ガソリン価格が史上最高値を記録していることから、アメリカ人はすでに運転を控えているだろうと指摘されている。
月曜の全米平均ガソリン価格は1ガロンあたり4.104ドルに急騰し、大不況が始まる前の2008年に記録した1ガロンあたり4.103ドルをわずかに上回った。
-- ロイター通信とInvestment.comのスタッフを参考に当記事を執筆