(この記事は27日に配信しました)
[26日 ロイター] -
(カッコ内は前営業日比)
FT100種総合株価指数(ロンドン) .FTSE
終値 6649.39(+ 9.68)
前営業日終値 6639.71(‐66.56)
クセトラDAX指数(フランクフルト) .DAX
終値 9490.55(‐ 19.46)
前営業日終値 9510.01(‐151.96)
CAC40種平均指数(パリ) .FCHI
終値 4394.75(+39.47)
前営業日終値 4355.28(‐58.44)
<ロンドン株式市場> FT100種総合株価指数 .FTSE が9.68ポイント(0
.15%)高の6649.39と反発して取引を終えた。銀行株が買われ、全体水準を押
し上げた。
英金融行為監督機構(FCA)は今週、外国為替レート不正操作疑惑の調査に関連し
て、大手6銀行と和解金についての協議を行った。合意が近いとの見方から銀行株指数<.
FTNMX8350>は0.46%上昇した。関係筋によると和解金は合計で20億ポンド(33億
ドル)弱になる見込みで、各行の支払い額は不正への加担の度合いによって異なる。
ホバート・キャピタル・マーケッツのディレクター、ジャスティン・ハーク氏は、市
場はより高額な和解金を予想していたため、この規模であれば銀行株に買い安心感が出る
と分析する。
スタンダード&プアーズ(S&P)がインド国債の格付け見通しを「ネガティブ」か
ら「安定的」に引き上げたことから、インドでの事業が大きいスタンダード・チャーター
ド(スタンチャート)銀行 STAN.L やHSBC HSBA.L は、銀行株の中でも特に大きく買
われた。
ただ、週間ではFT100種は2.8%の下落となり、相場は弱含んでいる。米国主
導の過激派「イスラム国」への空爆で先行き不安感が漂っており、投資家は株を買い進め
ることに対して慎重になっている。米連邦準備理事会(FRB)が利上げに向けて動いて
いることも市場は意識している。
<欧州株式市場> 反発して取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)による追加緩和
策への期待で銀行株が買われた。
FTSEユーロファースト300種指数 .FTEU3 は、3.91ポイント(0.28%
)高の1377.00で引けた。DJユーロSTOXX50種指数 .STOXX50E は17.
27ポイント(0.54%)高の3219.58だった。イタリア株が好調で、同国の主
要株価FTSE・MIB指数 .FTMIB は1.88%上昇となった。
フランスの銀行大手クレディ・アグリコル CAGR.PA は1.2%、イタリア銀行大手
ウニクレディト CRDI.MI は2.2%値上がりした。STOXXユーロ圏銀行株指数<.SX7
E>は0.96%上昇した。
一方、ドイツの保険大手アリアンツ ALVG.DE は6.2%の下落。1日の下げ率とし
ては3年近くぶりの大きなマイナスとなった。
傘下の米債券運用会社パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー
(PIMCO)のビル・グロス最高投資責任者(CIO)が、ライバルのジャナス・キャ
ピタル・グループに移籍するとの発表が嫌気された。
グロス氏は投資家として名高く、世界最大の国債ファンドであるPIMCOの「トー
タル・リターン・ファンド PTTRX.O 」は投資家からの償還請求が相次ぐと懸念されてい
る。
ユーロ圏諸国の国債保有高が大きいPIMCOからのグロス氏移籍のニュースを受け
て、イタリアの10年債利回り IT10YT=TWEB は4ベーシスポイント上昇の2.40%、
スペイン10年債も5ベーシスポイント上昇の2.20%となった。