執筆:Sam Boughedda
Investing.com – 木曜日の株式市場は、バイデン大統領が戦略的石油備蓄から1億8000万バレルの原油を放出すると発表したことで原油価格が続落した。米国政府は有権者が燃料や日用品の価格上昇に苦しんでいることを認識しており、ガソリンの価格を懸命に抑制しようとしている。
木曜日に発表されたコア・インフレが経済全体の物価上昇を示したにもかかわらず、金曜日に政府が発表する3月の雇用統計は労働市場の改善の兆しを示すものと思われる。
たとえ原油価格が下がっても、ガソリン価格が連動して下がる保証はない。OPECとその同盟国は、少なくとも5月までは既存の段階的な生産目標を堅持することを決定しているからである。
それでも、投資家は第1四半期の混乱は止むを得ないと考えるかもしれない。インフレ率の上昇を背景にハイテク企業やその他の大企業の株価が下落し、株式市場は2020年以降で最悪の四半期となった。ロシアのウクライナに対する戦争が続いていることも、不確実性を高める要因となっている。
金曜日の市場に影響を与えると思われる3点を紹介する。
1. 雇用統計
明日から4月が始まるが、米国東部時間の午前8時30分に3月の非農業部門雇用者数が発表される。市場予想は490,000人で、前回の654,000人からは低下する見込みだ。過去発表分の修正にも注目が集まる。
2. 失業率
Investing.comのアナリストによると、3月の米失業率は3.7%になると予想され、2月の3.8%を若干下回る模様である。
3. 生産者指数
一方、ISM製造業PMI(購買担当者景気指数)のコンセンサス予想は59であり、前回の58.6を上回るとみられている。当指標は、米国東部時間午前10時に発表される予定である。