［東京 １０日 ロイター］ - 日経平均 .N225 前場終値 15326.67 -152.26 寄り付き 15292.88 安値／高値 15259.95─15345.78
東証出来高(万株) 155866 東証売買代金(億円) 14765.80
前場の東京株式市場で日経平均は４日続落。下落幅は一時、前日比で２００円を超えた。 ９日の米国株が大幅安となったことが投資家心理を悪化させ、朝方から売り優勢の展開と なった。日中は外為市場でドル／円 JPY=EBS が１０７円後半で一時的にやや強含み、円 安を好感し下値を拾う動きもみられたものの、指数の戻りは鈍く、約２カ月ぶりの安値水 準で午前の取引を終えた。
前日の米国株市場は主要３指数がそれぞれ約２％下落。ダウ工業株３０種 .DJI の下 げ幅は今年最大となった。８月のドイツの貿易統計で輸出が大幅に落ち込んだことで、 欧 州の景気減速懸念が広がったことなどが相場の重しとなった。
外部要因を受け東京市場では売りが先行。全業種が下げる形となり、日経平均は一時 １万５３００円を割り込んだ。市場のボラティリティが高まりつつある中、取引時間中に はやや円安が進行したことを手掛かりに、押し目買いの動きも一部ではみられたものの、 ３連休前で総じて買い手控えムードが広がり、前場引け時点で日経平均は８月１８日以来 、ＴＯＰＩＸは８月８日以来の安値を付けた。
政府の経済政策や円安で上振れが見込まれる輸出企業の業績に対する期待感が根強く 、市場からは売り一巡後は「底堅さも見受けられる」（国内証券）との声も出た。また、 きょうの日本株の下げの要因となった米国市場について「来週からは米企業の決算発表が 本格化する。中には堅調な内容のものが出てくることも期待でき、ミクロでの要因を手掛 かりに反発することも見込まれる」（岩井コスモ証券・投資調査部副部長の有沢正一氏） との指摘もある。先高観が下支えとなる一方、日中は手がかり材料が乏しく、後場は安値 圏でもみあう展開も予想されている。
個別銘柄ではグリー 3632.T が大幅反発。９日、ＬＩＮＥ（東京都渋谷区）と共同出 資でゲーム開発会社を新たに設立することで基本合意したと発表し、材料視された。半面 、プレナス 9945.T が軟調。３月１９日に付けた年初来安値２１８５円を更新した。２０ １５年２月期連結業績予想の下方修正を発表したことで嫌気された。
東証１部の騰落数は、値上がり１２５銘柄に対し、値下がりが１６６１銘柄、変わら ずが４６銘柄だった。
(長田善行) ((※ yoshiyuki.osada@thomsonreuters.com; 06-6228-0696; Reuters Messaging: yoshiyuki.osada.reuters.com@reuters.net))
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