[キーウ(キエフ) 21日 ロイター] - デンマークのフレデリクセン首相とスペインのサンチェス首相は21日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問した。同国のゼレンスキー大統領と会談し、ウクライナに追加の軍事支援を約束した。
サンチェス氏は共同記者会見で、スペインは新たに200トンの弾薬と軍事物資をウクライナに送ると表明。これまでの軍事支援物資量の2倍超になったと言及した。
フレデリクセン氏は、ウクライナへの武器供与を6億デンマーククローネ(8760万ドル)増やすと発表した。デンマークの軍事支援は計10億クローネになるとした。
フレデリクセン氏は、デンマークのテレビ局TV2に対し、武装した兵士に護衛されながら街を歩いた際に「私たちはウクライナにもっと武器を届けるつもりだ。それが最も必要とされているからだ」と語った。
フレデリクセン氏はキーウ近郊のボロディアンカも訪問。ボロディアンカは、ロシア軍がキーウ周辺地域から撤退後にウクライナが奪還した。
フレデリクセン氏は記者会見で「世界中で誰もが、ロシアによるウクライナでの恐ろしい犯罪の報告や映像を見てきた。私たちは本日、自分の目でそれを見て胸が張り裂けそうになった」と語った。
サンチェス氏のツイッターに投稿された映像によると、フレデリクセン氏とサンチェス氏はともに21日の早い時間にキーウに到着した。
デンマーク首相官邸によると、フレデリクセン氏はゼレンスキー氏との会談で、ウクライナへのさらなる支援を表明するとともに、「戦争犯罪と人権侵害」の調査が焦点となると言及した。
サンチェス氏は、スペインが国際刑事裁判所(ICC)にウクライナでのロシアの戦争犯罪を調査するように要請し、戦争犯罪調査官を派遣する予定だと明らかにした。