[東京 9日 ロイター] - 4月半ば以降、ロシアから石油を積んで日本へ向かった船はないことが、情報会社リフィニティブのデータで分かった。データによると、4月にロシアが日本へ輸出した石油は190万バレルで、前年同月から33%減少した。
岸田文雄首相は9日午前、主要7カ国(G7)と足並みを揃えてロシアからの石油輸入を段階的に停止する方針を示した。岸田首相は記者団に対し「削減あるいは停止の時期などは今後、実態を踏まえて検討していく」と語った。
日本は国内で消費する石油のほぼ全量を輸入しており、ロシア産はそのうち約4%。石油連盟の奥田真弥専務理事はロイターの取材に、「中東などから代替していく。現段階で、調達には問題がないと聞いている」と話した。
元売りはすでにロシア産石油の調達停止に動いている。ENEOSホールディングスの杉森務会長は4月20日の会見で、2月のウクライナ侵攻以降「一切契約していない」ことを明らかにした。出光興産も新たな調達計画はなく、「ロシア原油が占めるシェアは低く、石油製品の安定供給に影響はない」(広報)としている。