🐦 早起き鳥は 有望株を割安で見つけることができます。最大55%引きでInvestingProをブラックフライデーに手に入れましょう特別セールを請求する

ヒーハイストは調整一巡、23年3月期収益拡大基調

発行済 2022-05-10 08:40
更新済 2022-05-10 09:05
© Reuters.  ヒーハイストは調整一巡、23年3月期収益拡大基調

 ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)は直動機器を主力として、精密部品加工やユニット製品も展開している。小径リニアボールブッシュの世界トップメーカーである。22年3月期は半導体関連を中心とする需要拡大で大幅増収増益予想としている。さらに23年3月期も積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は地合い悪化も影響して戻り一服の形だが、一方では大きく下押す動きも見られない。低PBRも評価材料であり、調整一巡して出直りを期待したい。

■小径リニアボールブッシュの世界トップメーカー

 20年7月1日付で商号をヒーハイスト精工からヒーハイストに変更した。独自の球面加工技術や鏡面加工技術をコア技術として、直動機器(リニアボールブッシュや球面軸受けなど)、精密部品加工(レース用部品や試作部品の受託加工など)、ユニット製品(液晶製造装置向けなど)を展開している。

 小径リニアボールブッシュの世界トップメーカーである。リニアボールブッシュは機械装置の稼働部に用いられる部品で、金属と金属の接触面を鋼球が転がりながら移動することで摩擦による影響を低減し、機械装置の寿命を延ばす役割を担っている。

 21年3月期の製品別売上構成比は直動機器55%、精密部品加工33%、ユニット製品11%だった。主要販売先はTHK<6481>および本田技研工業<7267>である。収益面では産業機械・電子部品・自動車関連の設備投資動向の影響を受けやすく、設備投資関連のため四半期業績が変動しやすい特性もある。

■生産能力向上と採算性向上を推進

 収益力向上および経営基盤強化に向けた重点方針として、生産能力向上とコストダウンによる採算性向上、QCDの徹底追求による顧客対応力の強化、顧客ニーズに適合した応用製品の開発と販売、主力製品リニアボールブッシュの競争力強化による拡販、提案型技術営業による新規顧客開拓、海外販売網の構築・強化、従業員の上昇志向と能力の向上を推進している。

 21年10月にはESG経営の一環として、秋田県の大学生有志(国際教養大学、秋田大学、秋田県立大学の3大学)が進めている花火打ち上げプロジェクト「輝け!僕らの秋田ゆめ花火プロジェクト」に協賛した。21年11月には、川越市と川越商工会議所が認定・表彰する「川越ものづくりブランドKOEDO E―PRO」において、クサビ式減速機構を搭載した超精密1軸ステージおよび超精密XYθステージが令和3年度大賞を受賞した。

■22年3月期大幅増収増益・増配予想、23年3月期も収益拡大基調

 22年3月期の連結業績予想(収益認識会計基準適用だが損益への影響なし、21年8月10日に上方修正)は、売上高が21年3月期比16.6%増の26億22百万円、営業利益が2.8倍の2億46百万円、経常利益が2.6倍の2億45百万円、親会社株主帰属当期純利益が4.4倍の1億83百万円としている。配当予想(3月11日に期末3円上方修正)は、21年3月期比3円増配の4円(期末一括、普通配当3円+創立60周年記念配当1円)としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比37.7%増の20億54百万円で、営業利益が2億18百万円の黒字(前年同期は24百万円の赤字)、経常利益が2億26百万円の黒字(同20百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が1億56百万円の黒字(同15百万円の赤字)だった。

 需要が回復基調となり、大幅増収で各利益は黒字転換した。部門別売上高は、直動機器が半導体関連を中心とする需要増加で69.7%増の13億84百万円、精密部品加工がレース用部品を中心に増加して24.2%増の5億82百万円だった。ユニット製品は設備投資需要低迷で57.8%減の87百万円だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が7億09百万円で営業利益が1億13百万円、第2四半期は売上高が6億90百万円で営業利益が66百万円、第3四半期は売上高が6億55百万円で営業利益が39百万円だった。

 不透明感を考慮して通期予想を据え置いているが、第3四半期累計の進捗率は売上高が78.3%、営業利益が88.6%、経常利益が92.2%、親会社株主帰属当期純利益が85.2%と順調だった。半導体関連を中心とする需要拡大で再上振れ余地がありそうだ。さらに23年3月期も積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は調整一巡

 株価は地合い悪化も影響して戻り一服の形だが、一方では大きく下押す動きも見られない。低PBRも評価材料であり、調整一巡して出直りを期待したい。5月9日の終値は298円、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS29円83銭で算出)は約10倍、前期推定配当利回り(会社予想の4円で算出)は約1.3%、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS487円61銭で算出)は約0.6倍、時価総額は約19億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます