執筆:Liz Moyer
Investing.com -- 市場アナリストは、連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利をさらに75bps引き上げる可能性があるとの見方を示し、景気後退への懸念が高まり、株価は引けにかけて下落を加速させた。
今週はFRBによる次の引き締め策に関する様々な憶測が飛び交い、株式市場には逆風となって、ナスダック同様、S&P500を弱気相場入りさせた。主要株価3指数は4日続落で引けた。
暗号資産も暴落し、ビットコインは投資家がリスク資産から逃避したため24,000ドルを割り込んだ。反面、米国10年債利回りは3.4%に達した。
75bpsの利上げを行うとの憶測は、FRBがここ数週間で示してきたシグナルよりも積極的なものとなる。パウエル議長はつい数週間前に、そのような大きな動きは検討されていないとさえ述べていた。しかし、予想を上回るインフレが続いていることから、市場のアナリストは、FRBが6月と7月にそれぞれ50bpsずつ利上げを行うという、以前示唆した計画から外れる可能性があるかどうかを検討するようになった。
一部のアナリストは、FRBがあまりにも積極的に行動し、景気を後退させることを懸念している。すでに企業は、収益と利益の見通しを下方修正し、コスト上昇を理由に雇用の凍結や人員削減を行っている。
火曜日の早朝に発表される生産者物価は、アナリストがインフレ抑制の進捗状況(あるいは進捗のなさ)を測定するための、もうひとつのデータとなる。
明日の市場に影響を与える可能性のある3つの事柄を紹介しよう。
1. 生産者物価指数
生産者物価指数は、火曜日の午前8時30分(米国東部時間)に発表される。これは、企業が販売する製品の価格を示す指標だ。アナリストは、4月から0.8%、昨年5月からの12カ月間で10.9%上昇すると予想している。
2. コア生産者物価指数
燃料や食品など変動しやすいものを除いたコア生産者物価指数は、前月比0.6%、前年同月比8.6%の上昇が予想されている。
3. Oracleの決算発表
Oracle Corporation (NYSE:ORCL) は、市場全体が下落する中、月曜日の終値の後に決算発表を行った。決算は良好なものとなり、Oracleの株価は市場外取引で9%上昇した。調整後の一株当たり利益は1.54ドルで、予想のEPS1.37ドルを上回った。売上高は118億4000万ドルで、こちらも予想の116億ドルよりも強かった。