執筆:Liz Moyer
Investing.com -- 米連邦準備制度理事会(FRB)の2日間のFOMC会合が水曜日に終了し、金融政策に関する決定が明らかになり、この夏に何が起こるかを垣間みることができるのを市場参加者が注目する中、米国の株式市場は下落して終了した。
FRBは0.5%の引き上げを示唆していたが、ここ数日、インフレを抑制するためにさらに積極的に行動し、基準金利を0.75 %引き上げるとの観測が高まっている。
株式市場は水曜日の利上げ発表に向けて売り圧力を受けているが、投資家は利上げを織り込み、前回同様の0.5%ではなく、さらなる利上げを予想しているように思われる。
FRBを動かしているのは、予想以上に高く、長く続いているインフレ圧力である。消費者は食品や燃料の価格上昇に直面しており、ガソリン価格は全国的に1ガロン5ドルを超えている。また、消費動向が変化しているため、一部の小売業者は在庫を消化するために価格の引き下げを余儀なくされている。
水曜日には5月の小売売上高も発表され、投資家にとってこの売上高の変化がどの程度継続するのか判断する材料となる。
住宅ローン金利の上昇と住宅価格の高騰により、市場が冷え込むまで住宅購入希望者の一部が様子見姿勢を取っているため、今年の中古住宅販売数は減少すると予測されており、住宅市場では減速の兆しがすでに現れている。
水曜日の取引に影響を与えると思われる3点を紹介する。
1. FRBの金融政策
米国東部時間午後2時にFOMC会合にて利上げ決定が発表され、その後パウエル議長による記者会見が行われる。FRBが予想通り、少なくとも0.5%の利上げを行うとして、今後の利上げペースに関する質問に直面することになりそうである。アナリストは、今年の引き締めペースについてFRBの発表に注目することになる。
2. 小売売上高
5月の小売売上高は、米国東部時間午前8時30分に発表される予定である。アナリストは、4月の0.9%の上昇のあと、前月比0.2%の上昇を予想している。
3. 住宅関連指数
現在と将来の住宅販売の水準を示すNAHB住宅市場指数は、米国東部時間午前10時に発表される予定である。6月の予想値は68で、5月の69からやや低下している。