執筆:Liz Moyer
Investing.com -- 木曜日は、投資家が景気後退の危機を懸念し、株価は終値に向かって下落を加速させた。
世界中の中央銀行が、水曜日に米連邦準備制度理事会(FRB)が行った75bpsの利上げに沿う形で、金利を引き上げ、また今後の引き上げも示唆している。政府関係者は、景気を悪化させることなくインフレを抑制することを望んでいるが、景気減速の兆候はすでにみえ始めている。テクノロジー企業は従業員を解雇または、少なくとも雇用を凍結し、小売業者から製造業者までがコスト上昇に対応するために人員整理を予定している。
金曜日の取引終了後、投資家は3日間にわたって経済シグナルを熟考することになる。月曜日は米国の取引休日である。
来週は、新築・中古住宅販売や住宅ローンの動向など、住宅に関する経済指標が多く発表される。住宅購入希望者は、住宅在庫が増え、価格が冷え込むのを傍観しているため、借入コストが高騰している。すでに、30年固定金利の住宅ローンの金利は6%を超えている地域もあり、金利は年初から倍増している。
金曜日は、経済指標や決算発表も少ない一日である。ここでは、明日の市場に影響を与える可能性のある3つの事柄について説明する。
1. 生産データ
午前9時15分(米国東部時間)には、鉱工業生産と製造業生産のデータが発表される。アナリストは、鉱工業生産が4月の1.1%増に対し、5月は0.4%増になると予想している。製造業生産高は、前月の0.8%増に対して5月は0.3%増を見込む。
2. コンファレンス・ボード指数
コンファレンス・ボードは5月の景気先行指数も発表する。アナリストは0.3%の低下と予想。これは4月の低下とほぼ同じ水準だ。
3. S&P500の銘柄入れ替え
S&P500は、取引終了後にオン・セミコンダクター・コーポレーション(NASDAQ:ON)とキューリグ・ドア・ペッパー・インク(NASDAQ:KDP)を追加する予定だ。IPGフォトニクスとアンダーアーマー(NYSE:UA)は指数構成銘柄から外される。