[ジャカルタ 1日 ロイター] - インドネシアのスリ・ムルヤニ・インドラワティ財務相は1日、2022年の財政赤字が732兆2000億ルピア(489億4000万ドル)と、国内総生産(GDP)比3.92%になるとの見通しを示した。
従来予測のGDP比4.5%から下方修正した。歳入が好調となる見通し。議会予算委員会の公聴会で明らかにした。
国債発行額を従来目標の943兆7000億ルピアから757兆6000億ルピアに削減する。
インドネシアではコモディティー価格の高騰を受けて輸出が拡大。輸出収入の増加と新型コロナウイルス禍からの景気回復で歳入が急増している。
同相は、歳入増加を利用して国債発行額の目標を引き下げ、世界的に金利が上昇する中、財政管理を改善すると表明。「国債発行は急激に減少している。国家予算の健全性を示すもので、財政は非常に良好だ」と述べた。
2022年の歳入は前年比21%増、歳出は14%増の見通し。
ただ同相は、年後半から来年にかけてコモディティー価格が低下するリスクがあると指摘。インフレと世界的な金利上昇で国内の消費と投資が悪影響を受けるリスクがあるとの認識も示した。
今年の経済成長率予測は4.9─5.4%。従来予測は4.8─5.5%だった。