[香港 15日 ロイター] - 香港財務報告局(FRC)は15日、中国恒大集団子会社の恒大物業集団が作成した財務諸表や物業を担当した監査法人について、調査を本格化させたと発表した。恒大の内部調査で、物業の20億ドル相当の預金が金融機関に差し押さえられていることが判明し、疑問が生じたためという。
FRCの声明によると、調査対象は2020年と21年上期の恒大物業の財務諸表と、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が手掛けた20年の年次報告書での監査。
声明は「差し押さえられた預金や(預金を担保とした)融資の分類、担保の評価、関連先との取引の開示に関して問題点を特定した」としている。
恒大は7月22日に公表した内部調査の中間報告で、物流の20億ドルの資金が恒大の債務返済に向けた融資の担保として差し出され、最終的には銀行に差し押さえられて物流が保有する現金の大半が枯渇したと説明していた。