[15日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は15日、西側諸国の制裁に対抗するために新たなパートナーとの貿易関係を拡大すると言明し、中国へのガス輸出急増も含まれると述べた。
プーチン大統領は経済に関するテレビ演説で、ロシアを経済的に孤立させようとする西側の動きを阻止するため、アジアやアフリカ、中南米のパートナーとの経済関係を発展させ、物流や金融の制限を撤廃すると発言。「われわれは孤立の道を歩むことはない」とし、「むしろ関心を持つ相手との協力関係を拡大する」と語った。
さらに、ロシアは「東方」へのガス販売を増やすとし、トルコに新たな天然ガスの拠点を建設する構想を改めて表明した。「電子プラットフォーム」を利用し、欧州へのガス販売価格を定めるとも述べた。
今年のロシア経済成長は2.5%縮小する見通しで、一定の「困難」を認めるとしつつも、西側諸国の経済にも対ロシア制裁によるインフレ急上昇という影響が跳ね返り、打撃を受けているという見方を改めて示した。
また、ウクライナでの戦争の終わりが見えない中、ロシアは来年度予算の3分の1近くを防衛や安全保障関連に充て、学校や病院などへの支出を削減する。しかし、プーチン氏は年金と最低賃金の上昇継続を国民に約束した。