[東京 4日 ロイター] - 2023年最初の取引を迎えた4日の東京株式市場で、日経平均は前営業日比369円84銭安の2万5724円66銭と反落して前場を終えた。同じく今年最初の取引となった前日の米国市場で主要3指数が下落した流れを受け、幅広い銘柄が売られた。日経平均の下げ幅は一時、前営業日比で400円を超えるなど軟調な値動きが続いた。
前日の米国市場では特に米アップルなどのハイテク銘柄が売られ、東京市場でも半導体関連や電子部品が軟調、日経平均は約260円安で寄り付いた。前日に一時1ドル=129円台をつけた為替の円高/ドル安も、輸出関連株の売りを誘って重しとなった。一方、日銀が金融緩和政策を修正するのではないかとの思惑から、利ざや改善期待で銀行株は堅調に推移した。
市場では「円先高観が意識されていて、銀行や保険以外は全面安。上値が重いので、後場にかけては、もう一段下げる展開も想定される」(SBI証券の浅井一郎投資情報部次長)との声が聞かれた。為替が再び130円を割るようであれば、きょうの日経平均は2万5600円まで下げる可能性もあるという。
TOPIXは1.02%安の1872.43ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆4706億5300万円だった。東証33業種では、銀行や保険業、証券業以外の30業種は値下がりした。
個別では、指数寄与度の大きいファーストリテイリングが軟調に推移し、指数を57円押し下げた。東京エレクトロンやアドバンテストなど、値がさの半導体株の下落も重しとなった。
堅調な銀行株は三菱UFJフィナンシャル・グループが4.4%高、千葉興業銀行が4.4%高と、東証プライム市場の値上がり率ランキング上位に入った。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが269銘柄(14%)、値下がりは1523銘柄(82%)、変わらずは46銘柄(2%)だった。
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