[東京 22日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 20428.19 +253.95 寄り付き 20174.14 安値/高値 20174.14─20433.30
TOPIX .TOPX 終値 1648.61 +17.60 寄り付き 1630.87 安値/高値 1630.87─1649.21
東証出来高(万株) 204364 東証売買代金(億円) 21791.64
東京株式市場で日経平均は大幅続伸となった。ギリシャの金融支援問題が進展すると の思惑に加え、国内景気の先行き、企業の持ち合い株解消の動きに対する期待感から主力 株に買い戻しの動きが広がった。大引けにかけて強含み、前週末比で250円超上昇。終 値は6月8日以来、2週間ぶりの高値水準となった。一方、東証1部の売買代金は約2. 18兆円と低調だった。
ギリシャのチプラス首相は21日、メルケル独首相などとの電話会談で新たな改革案 を提示した。ギリシャ問題に対する警戒感がくすぶるなか、朝方の東京市場は小幅安で始 まった後、先物主導でプラス圏に浮上。その後上げ幅を拡大した。持ち合い株解消の動き が企業の資本効率化や株主還元の強化につながるとの見方も支援材料となったほか、政府 の成長戦略に対する期待感など国内要因も株高を後押しした。
メガバンクでは三菱UFJフィナンシャル・グループ 8306.T が3%超高となったほ か、トヨタ自動車 7203.T 、ソニー 6758.T など外需関連株もしっかり。ファーストリテ イリング 9983.T も大幅高となり、日経平均を約69円押し上げる要因となった。
日本株の空売り比率が先週から高水準で推移していたことで買い戻しの動きが広がっ たことも、上昇要因とみられている。きょうの日経平均の上昇率は1.26%とTOPI X(1.08%)を上回っている。またNT倍率 .NTIDX は一時4月24日以来の高水準 まで上昇した。
フィリップ証券のリサーチ部長・庵原浩樹氏は「米国株は週末は下げたが、景気は良 好な方向にあることがクリアになってきた。日本国内の株高材料も増えてきた印象がある 」と指摘。ただ市場の先行きについては「今晩のユーロ圏臨時首脳会合がどうなるかは未 知数。欧州投資家のマインド次第のところもある」 と話す。
個別銘柄ではリズム時計工業 7769.T が大幅高となり年初来高値を付けた。同社は1 9日、自己保有株を除く発行済み株式総数の9.95%に当たる1100万株、取得総額 17億6000万円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。株主価値の向上や需 給改善に期待する買いが入った。通期業績と配当予想を上方修正した大阪有機化学工業<4 187.T>も高い。
東証1部騰落数は、値上がり1282銘柄に対し、値下がりが497銘柄、変わらず が107銘柄だった。
(長田善行)