Clare Jim
[香港 29日 ロイター] - 経営難に直面している中国不動産開発大手の碧桂園(カントリー・ガーデン)は30日に上半期決算を発表する。キャッシュフローの状態に注目が集まる。
同社は今月、2本のドル建て債券の利払いを見送ったほか、人民元建て私募債の返済延期を求め、資金繰り難が浮き彫りになった。
負債総額は2022年末時点で約1940億ドルだった。上半期は純損失が最大550億元(75億5000万ドル)に膨らむとの見通しを示している。22年下半期は67億元の赤字、前年同期は19億元の黒字だった。
外資系投資銀行のアナリストはキャッシュフローの状況を把握するために、短期負債と新規銀行融資の詳細に投資家は注目していると述べた。
碧桂園の関係者は資金の大半がエスクロー口座に保管されているため、グループレベルで負債の返済に充てる現金はほとんど残っていないと明らかにした。
国内社債の60%程度が年内に償還期限を迎えるが、返済期限を延長できれば経営とキャッシュフローを改善できる可能性があると述べた。
JPモルガンは碧桂園が建設中の全てのプロジェクトを完了させるためには約3160億元が必要と試算している。