[31日 ロイター] - 米国株式市場はダウ工業株30種とS&P総合500種が反落して終了した。インフレ指標が予想通りとなったことを受けて上昇する場面もあったが、次第に売りが優勢になった。
一方、ナスダック総合は続伸し、4週間余りぶりを高値を記録。商務省が発表した7月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比3.3%上昇と市場の予想通りとなり、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを一時停止するとの見方が強まった。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前年同月比4.2%上昇。こちらも予想と一致した。
CMEのフェドウオッチによると、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが政策金利を据え置く確率は88.5%にとどまり、11月の据え置き確率は約51%となった。
ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は、「投資家はFRBが指標次第の姿勢だと考えており、PCE統計は市場にとって好ましい内容だった。これまでの利上げが奏功している」と指摘した。
市場はFRBの金融政策の見通しを占う手掛かりを得るため、9月1日発表の米雇用統計に注目している。
米指標10年債利回りの低下を受け、アマゾンが2.2%高となるなど主要グロース株が上昇した。
顧客管理ソフト大手のセールスフォースは3%急伸。同社は30日、通期売上高見通しを引き上げた。値上げに加え、クラウドおよびビジネス・ソフトウエア製品に対する底堅い需要が背景。
労働省が発表した8月26日までの1週間の新規失業保険申請件数は22万8000件と、前週から4000件減少。投資家心理に水を差す格好となった。
月間でS&P総合500は1.8%、ダウが2.4%、ナスダックが2.2%、それぞれ下落。S&Pとナスダックは2月以来のマイナスとなった。
ディスカウント大手ダラー・ゼネラルは12%急落。年間の既存店売上高見通しを下方修正したことを嫌気した。
中国の弱い製造業指標を受けて、JDドットコム(京東集団)と百度がそれぞれ2.2%と1.6&下落。
米取引所の合算出来高は102億株。直近20営業日の平均は105億株。
S&P500は値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.8対1の比率で上回った。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34721.91 -168.33 -0.48 34909.09 35070.21 34719.77
前営業日終値 34890.24
ナスダック総合 14034.97 +15.66 +0.11 14041.54 14114.68 14010.48
前営業日終値 14019.31
S&P総合500種 4507.66 -7.21 -0.16 4517.01 4532.26 4507.39
前営業日終値 4514.87
ダウ輸送株20種 15725.20 -202.83 -1.27
ダウ公共株15種 872.70 -9.22 -1.05
フィラデルフィア半導体 3670.93 +27.01 +0.74
VIX指数 13.57 -0.31 -2.23
S&P一般消費財 1344.81 +6.77 +0.51
S&P素材 520.84 -0.26 -0.05
S&P工業 912.89 -4.65 -0.51
S&P主要消費財 763.99 -4.12 -0.54
S&P金融 570.68 -2.29 -0.40
S&P不動産 231.96 -1.77 -0.76
S&Pエネルギー 677.49 +1.04 +0.15
S&Pヘルスケア 1549.31 -18.90 -1.21
S&P通信サービス 229.72 +0.26 +0.11
S&P情報技術 3121.18 +11.51 +0.37
S&P公益事業 317.74 -3.31 -1.03
NYSE出来高 12.54億株
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 32500 - 110 大阪比
シカゴ日経先物9月限 円建て 32500 - 110 大阪比