[11日 ロイター] - 米国株式市場では、ナスダック総合が大幅続伸となった。電気自動車(EV)大手テスラが自動運転車向け人工知能(AI)モデル訓練スーパーコンピューター「Dojo(ドージョー)」を巡る期待感から急騰した。市場は今週発表の米消費者物価指数(CPI)待ちとなっている。
テスラは10%高。米金融大手モルガン・スタンレーはDojoについて、テスラに「非対称的優位性」をもたらし、時価総額を約6000億ドル(76%)押し上げる可能性があると予想した。
他の大型株も買われ、アマゾン・ドット・コムは3.5%、マイクロソフトは1.1%、それぞれ上昇した。
メタ・プラットフォームズも3.25%高。より強力なAIシステムを開発中との報道を材料視した。
投資家は米連邦準備理事会(FRB)の利上げ終了時期について手掛かりを得ようと、13日に発表される8月の米CPIに注目している。14日には卸売物価指数(PPI)も発表される。
米ニューヨーク連銀が11日発表した8月の消費者調査によると、消費者のインフレ期待は全体的にほぼ変わらなかった。個人の財政状況に関する見方が低下した一方、家賃や食料品などの価格上昇を見込んだ。
AXSインベストメンツのグレッグ・バッスーク最高経営責任者(CEO)は「CPIとPPIが緩やかになる可能性が高いという強気な見方に関連する前向きなセンチメントが多く見られる」と指摘。「8月のインフレ統計が予想の範囲内であれば、FRBは追加利上げを見送るだろう」と述べた。
S&P総合500種の主要11セクターのうち9セクターが上昇し、一般消費財が上げを主導。通信サービスも好調だった。
クアルコムは3.9%高。米アップルに少なくとも2026年まで第5世代(5G)対応モデムチップを供給する新たな契約を結んだことを好感した。
菓子メーカーのホステス・ブランズは19.1%急伸。食品大手JMスマッカーが56億ドルで買収すると発表した。
S&P500は値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.5対1の比率で上回った。
米取引所の合算出来高は93億株。直近20営業日の平均は100億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34663.72 +87.13 +0.25 34650.01 34784.52 34578.59
前営業日終値 34576.59
ナスダック総合 13917.89 +156.37 +1.14 13884.03 13937.47 13805.13
前営業日終値 13761.53
S&P総合500種 4487.46 +29.97 +0.67 4480.98 4490.77 4467.89
前営業日終値 4457.49
ダウ輸送株20種 15286.50 +78.07 +0.51
ダウ公共株15種 874.17 +2.42 +0.28
フィラデルフィア半導体 3569.23 +3.24 +0.09
VIX指数 13.80 -0.04 -0.29
S&P一般消費財 1367.31 +36.85 +2.77
S&P素材 515.39 +2.13 +0.42
S&P工業 890.73 -0.06 -0.01
S&P主要消費財 759.88 +6.26 +0.83
S&P金融 571.10 +2.10 +0.37
S&P不動産 229.30 +0.05 +0.02
S&Pエネルギー 691.75 -9.22 -1.31
S&Pヘルスケア 1545.94 +10.45 +0.68
S&P通信サービス 231.06 +2.67 +1.17
S&P情報技術 3068.78 +13.86 +0.45
S&P公益事業 319.90 +1.07 +0.34
NYSE出来高 8.09億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 32490 + 210 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 32435 + 155 大阪比