Maki Shiraki
[東京 28日 ロイター] - トヨタ自動車が28日発表した8月の世界販売と生産(いずれもトヨタ車とレクサス車のみ)は、半導体不足の緩和などでともに同月として過去最高だった。過去最高は、世界販売が6月から3カ月連続、世界生産は3月から6カ月連続となっている。
一方、電気自動車(EV)の急速な普及などで競争が激化している世界最大の自動車市場、中国での販売は6月から、生産は5月から前年割れが続いている。
世界販売は前年同月比9.8%増の85万3285台で7カ月連続で前年超え。半導体の需給逼迫や新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた前年からの回復が続いている。このうち国内は45.5%増の12万0426台、海外は5.6%増の73万2859台だった。
地域別では北米が15.9%伸びた。小型車「カローラ」のハイブリッド車(HV)などが好調だった。一方、日本勢が全般的に苦戦している中国は6.6%減った。販売競争の激化が続き、前年同月に実施された購買税減税策の反動もあって3カ月連続で前年を割り込んだ。
世界生産は同4.1%増の79万8771台と、8カ月連続で前年を上回った。半導体不足が回復基調にある国内は21.8%増の23万8719台だった。海外は2.0%減の56万0052台で5カ月ぶりに前年を割り込んだ。販売低迷が続く中国が14.6%減、チェコで起きた部品工場火災に伴う稼働停止などで欧州が21.6%減だった。
HVやEVなどを含む電動車販売は、世界全体で48.9%増の30万1840台。国内は69.2%増、海外は44.4%増だった。海外のうち、中国は27%増、北米は74.2%増だった。
日野自動車とダイハツ工業も含めたグループ全体では、世界販売が9.4%増の92万3180台、世界生産は4.3%増の92万4509台となり、世界販売は7カ月連続、世界生産は8カ月連続でそれぞれ前年を上回った。