[日本インタビュ新聞社] - ■2Q業績の上方修正を見直しハイテクバリュー株買いが交錯
ニューテック<6734>(東証スタンダード)は、前日2日に6円安の1467円と3営業日続落して引けた。日経平均株価が、取引時間中の543円高から失速し97円安と安値引けで3日続落したことが響き、同社株にも目先の利益を確定する売り物が続いた。ただ取引時間中にやはり1489円と買われて前週末比プラスとなる場面もあった。同社が、今年9月27日に発表した今2024年2月期第2四半期(2023年3月~8月期、2Q)累計業績の上方修正を見直して、2月期通期業績への期待を高めハイテクバリュー株買いが交錯した。上方修正したその2Q累計決算は、明5日に発表を予定しており、このところやや沈静化している生成AI(人工知能)関連人気の再燃も先取りされている。
■電子部品調達が安定し価格改定効果も加わり減益予想が増益転換
同社の今期2Q累計業績は、売り上げは期初予想より6800万円引き下げられたが、逆に営業利益は4600万円、経常利益は5100万円、純利益は4700万円それぞれ引き上げられ、売り上げ17億8200万円(前年同期比5.5%増)、営業利益2億400万円(同横バイ)、経常利益2億1200万円(同2.9%増)、純利益1億5800万円(同6.0%増)と見込み、期初の減益転換予想が増益を維持して続伸する。AI・ディープラーニングや監視カメラ向けのストレージサーバの販売強化を進めるとともに、供給不安が続いた電子部品の調達や調達価格が安定し、部材価格高騰に伴う価格改定、システム構築サービスが付随するRAID・NAS製品の大型受注獲得、さらに販売管理費削減効果も上乗せとなったことなどが寄与した。
今2月期通期業績は、今年7月の第1四半期決算発表時に微上方修正され、売り上げ41億8900万円(前期比14.5%増)、営業利益4億4800万円(同横バイ)、経常利益4億5200万円(同横バイ)、純利益3億1900万円(同横バイ)と期初の小幅減益予想をトントンとしたが、この微上方修正業績を今期第3四半期以降の市場環境が不透明として据え置いた。ただ前期業績も、昨年9月に2Q累計業績を上方修正したあと同12月に通期業績を上方修正しており、この再現も期待される。明5日予定の2Q累計決算発表の動向が注目される。
■PER8倍、配当利回り2.7%の割安修正に生成AI人気もオンし年初来高値目指す
株価は、今期業績の減益転換予想が響いて年初来安値1338円へ売られ、その後の第1四半期決算発表を先取りして年初来高値1648円高値まで買われたが、材料出尽くしで下値を試し、生成AI関連人気で1590円高値へリバウンドしたものの、2Q累計業績の上方修正でも反落し、75日移動平均線水準で下値を確かめてきた。PERは8.8倍、PBRは1.22倍、配当利回りは2.72%と割安であり、生成AI関連人気の再燃も期待し年初来高値奪回に再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治)