Tatiana Bautzer Manya Saini Lananh Nguyen
[25日 ロイター] - 米モルガン・スタンレーは25日、次期最高経営責任者(CEO)にテッド・ピック共同社長(54)を指名した。長らく経営のかじ取りをしてきたジェームズ・ゴーマン氏の後を継ぎ、来年1月1日に就任する。
ピック氏は投資銀行業務と富裕層向け業務に引き続き重点を置くと表明した。
「われわれには2つの素晴らしいビジネスがあり、戦略は変わらない」とインタビューで語った。
ピック氏は1990年にモルガン・スタンレーに入り、2002年にマネジングディレクターに昇格。現在は機関投資家向け証券事業を統括しており、投資銀行やトレーディング分野の経験が長い。
ザックス・インベストメント・マネジメントの顧客ポートフォリオマネジャー、ブライアン・マルベリー氏は「今後数年は合併・買収(M&A)の高い伸びが見込まれている。この分野はピック氏の能力の中核で、望ましい人事と考える」と語った。
今年5月、CEOを1年以内に退任する意向を示していたゴーマン氏は、兼任していた執行会長にはとどまる。
2006年にモルガン・スタンレーに入ったゴーマン氏は、これまで10年余りにわたってCEOとして同社の富裕層向け事業を大きく伸ばした。
共同社長は従来のアンディ・サパースタイン氏が富裕層・投資運用事業を、新たに就任するダン・シムコウィッツ氏が機関投資家向け証券事業をそれぞれ統括する。