[ニューヨーク 2日 ロイター] - 米国株式市場は大幅続伸。米利上げ終了期待や企業の好決算が強気ムードを押し上げる中、主要株価3指数は軒並み約2%上昇した。
S&P総合500種は4日続伸し、1日としては4月以来の大幅高。ナスダック総合は5営業日続伸し、1日の上昇率としては7月28日以来の高さ。
また、米小型株で構成されるラッセル2000指数は2.7%高で終了し、6月6日以来の上昇率を記録した。
米連邦準備理事会(FRB)は10月31日─11日1日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、2会合連続で利上げを見送った。パウエルFRB議長は追加利上げの可能性を排除しなかったものの、最近の債券利回りの上昇による経済への影響にも言及し、市場では利上げサイクルが終了したとの楽観的な見方が浮上した。
アメリプライズ・ファイナンシャルの株式調査担当バイスプレジデント、ジャスティン・バーギン氏は、パウエル議長の記者会見での発言について「誰もが聞きたいと思っていた内容」と述べた。さらに、予想を上回る企業の四半期決算は、第4・四半期に向け幸先が良いという見方も示した。
ソーンバーグ・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、エミリー・ルベイル氏は、10月の株価急落を受け、「相場は一定の反発に向けた態勢が十分に整っている」と指摘した。
S&P主要11セクターは全てが上昇。エネルギーと金利に敏感な不動産はそれぞれ3%超上昇した。通信サービスは0.9%高と小幅な伸びにとどまったほか、主要消費財は1.3%高。
コーヒーチェーン大手スターバックスは9.5%高。第4・四半期(10月1日終了)決算は、世界既存店売上高と利益が市場予想を上回った。
半導体大手クアルコムはも5.8%高。第1・四半期(10─12月)の売上高および利益見通しは市場予想を上回った。
決済サービス大手ペイパルは6.6%高。通期調整後利益予想の上方修正が好感された。
バイオ医薬品のモデルナは安い。2023年の売上高を少なくとも60億ドルと予測した。従来予測は60億─80億ドルだった。
アップルは引け後の決算発表を控え、2%上昇した。
3日に発表される10月の米雇用統計が注目される。それに先立ち、2日発表された10月28日までの1週間の新規失業保険申請件数は5000件増の21万7000件となった。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を7.30対1の比率で上回った。ナスダックでも3.16対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は119億6000万株。直近20営業日の平均は107億8000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 33839.08 +564.50 +1.70 33457.82 33852.96 33450.03
前営業日終値 33274.58
ナスダック総合 13294.19 +232.72 +1.78 13230.49 13302.18 13177.64
前営業日終値 13061.47
S&P総合500種 4317.78 +79.92 +1.89 4268.26 4319.72 4268.26
前営業日終値 4237.86
ダウ輸送株20種 14285.46 +265.18 +1.89
ダウ公共株15種 850.92 +17.90 +2.15
フィラデルフィア半導体 3368.54 +77.59 +2.36
VIX指数 15.66 -1.21 -7.17
S&P一般消費財 1253.70 +29.35 +2.40
S&P素材 488.32 +9.22 +1.93
S&P工業 851.96 +17.13 +2.05
S&P主要消費財 725.98 +9.00 +1.26
S&P金融 554.06 +12.99 +2.40
S&P不動産 215.06 +6.45 +3.09
S&Pエネルギー 670.03 +20.18 +3.11
S&Pヘルスケア 1476.63 +22.77 +1.57
S&P通信サービス 223.78 +2.02 +0.91
S&P情報技術 3014.77 +50.82 +1.71
S&P公益事業 311.97 +5.78 +1.89
NYSE出来高 11.19億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 32330 + 450 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 32310 + 430 大阪比