Hiroko Hamada
[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比460円41銭高の3万3219円39銭と、反発して取引を終えた。日銀が金融政策の現状維持を決め、買い安心感が広がった。為替の円安進行も支援材料となり節目の3万3000円台を回復、高値引けとなった。
日経平均は前営業日比15円高でスタート。その後は日銀の金融政策決定会合への警戒感から売りも出て、100円超安となる場面があった。昼休み中に日銀が政策の現状維持を決めたことが伝わると、日経平均先物が上昇。つれて日経平均も上げ幅を拡大した。植田和男総裁の記者会見を見極めたいとの思惑で一時もみ合いが続いたが、大引け間際には再び買いの勢いが強まった。
T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー、浪岡宏氏は、今会合では特にフォワードガイダンス(先行き指針)に注目していたと話す。市場ではマイナス金利解除に向けた地ならしが進められる可能性が意識されていたが、フォワードガイダンスの文言修正はなく、政策正常化への懸念が和らいだことが株高につながったという。
総裁会見では、フォワードガイダンスが現状維持となった背景や、先々のマイナス金利解除の可能性についてどのように回答するかが注目点。仮にハト派姿勢が示された場合は為替が円安に振れるとみられ、浪岡氏は「日経平均は年内の年初来高値が視野に入り3万4000円を超す可能性もあるのではないか」と予想する。
TOPIXは0.73%高の2333.81ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は3兆6364億7600万円だった。東証33業種では、その他製品、保険、海運など27業種が値上がり。陸運、空運、銀行など6業種は値下がりした。
個別では、前日に米鉄鋼大手のUSスチールの買収を発表した日本製鉄が一時6%超安と売られた。一方、半導体関連株は堅調で、東京エレクトロンが3.6%高、アドバンテストが4.1%高だった。指数寄与度の大きいファーストリテイリングは2.1%高だった。
きょうグロース市場に新規上場したエスネットワークスは初値が付かず、差し引き約11万株の買い気配で終了した。
プライム市場の騰落数は、値上がり1211銘柄(72%)に対し、値下がりが401銘柄(24%)、変わらずが49銘柄(2%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 33219.39 +460.41 32774.21 32,654.43─
33,219.39
TOPIX 2333.81 +16.95 2316.95 2,304.27─2
,336.07
プライム市場指数 1200.80 +8.73 1191.90 1,185.73─1
,201.83
スタンダード市場指数 1154.91 +7.56 1147.84 1,146.81─1
,154.91
グロース市場指数 868.87 +15.85 852.31 849.95─868
.87
グロース250指数 686.60 +13.72 673.20 670.03─686
.60
東証出来高(万株) 149036 東証売買代金(億円 36364.76
)