David French
[4日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合が続落した。一方、ダウ工業株30種は金融株の上げや堅調な雇用データに支援され、小幅に上昇して取引を終えた。
S&Pは年初としては2015年初めに3営業日続落して以来、最悪のパフォーマンスとなった。テクノロジー株を中心に昨年終盤の大幅上昇を受けた利食い売りが続いた。
2024年に利下げが開始されるとの観測が昨年終盤にかけて市場を押し上げたが、米連邦準備理事会(FRB)が3日公表した23年12月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は利下げ開始時期についてほとんど手掛かりを示さなかった。
米10年債利回りが4%に上昇。株式市場ではグロース株から他のセクターにシフトする動きが見られた。
S&P総合500種の主要セクターでは金融などごく少数が上昇。モルガン・スタンレーが投資判断を「オーバーウエート」に引き上げた保険大手オールステートが2.4%上昇して史上最高値を付け、セクターの指数を押し上げた。
他の保険株も買われ、ハートフォードは0.7%上昇し、終値で08年以来の高値を付けた。
来週に決算シーズンを控え、銀行株が堅調。BofAグローバル・リサーチがポジティブなリポートを公表したJPモルガン・チェースとトゥルイスト・ファイナンシャルはそれぞれ0.7%高、1.3%高となった。
ガベリ・グローバル・ファイナンシャル・サービス・ファンドのポートフォリオマネジャー、イアン・ラピー氏は、24年には利回りの低い投資のロールオフと利回りがより高い新たな証券への再投資で銀行が恩恵を受ける見込みだと述べた。
企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)が4日発表した23年12月の全米雇用報告によると、民間部門雇用者数は予想以上に増加し、労働市場の持続的な力強さが引き続き経済を支える可能性を示唆した。
新規失業保険週間申請件数は1万8000件減の20万2000件と、昨年10月中旬以来の低水準。ロイターがまとめた市場予想を下回り、労働市場が依然としてかなり逼迫していることを示唆した。
大型ハイテク株ではアマゾン・ドット・コムが2.6%安、アルファベットが1.8%安。
アップルは1.3%下落。パイパー・サンドラーが投資判断を「ニュートラル」に引き下げた。
米取引所の合算出来高は111億3000万株。直近20営業日の平均は123億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 37440.34 +10.15 +0.03 37425.28 37716.41 37425.28
前営業日終値 37430.19
ナスダック総合 14510.30 -81.91 -0.56 14532.23 14632.77 14504.78
前営業日終値 14592.21
S&P総合500種 4688.68 -16.13 -0.34 4697.42 4726.78 4687.53
前営業日終値 4704.81
ダウ輸送株20種 15498.17 -6.39 -0.04
ダウ公共株15種 895.51 -2.13 -0.24
フィラデルフィア半導体 3908.85 -32.36 -0.82
VIX指数 14.13 +0.09 +0.64
S&P一般消費財 1365.24 -13.32 -0.97
S&P素材 530.82 -1.76 -0.33
S&P工業 942.06 +0.90 +0.10
S&P主要消費財 764.40 -1.13 -0.15
S&P金融 625.14 +1.47 +0.24
S&P不動産 247.28 -0.67 -0.27
S&Pエネルギー 646.81 -10.69 -1.63
S&Pヘルスケア 1623.72 +7.51 +0.46
S&P通信サービス 242.32 -1.69 -0.69
S&P情報技術 3254.64 -21.09 -0.64
S&P公益事業 326.58 -1.07 -0.33
NYSE出来高 10.86億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 33325 + 95 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 33285 + 55 大阪比