[東京 12日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比373円09銭高の3万5422円95銭と、5日続伸した。取引時間中のバブル崩壊後高値を連日で更新した。日本株の再評価に加え、海外投機筋の買いなどの需給要因が相場を支えた。個別では、指数寄与度の高いファーストリテイリング (T:9983)が決算を受けて5%超高となり、日経平均を約214円押し上げた。
前日の米国株式市場はほぼ横ばいだったものの、日本株はきょうも底堅い展開となった。日経平均は551円銭高の3万5601円65銭で寄り付いた後、789円高の3万5839円65銭で高値をつけた。日経平均は5営業日で約2100円上昇しているため、短期的な過熱感を警戒する声は少なくなかった。買い一巡後は3万5400円近辺でのもみ合いが続いた。
SMBC信託銀行の山口真弘投資調査部長は「日本株の再評価といった背景もあるが、きょうは需給主導の株高という側面が大きい」と指摘。市場に明確な買い材料があるとは言い難く、「買い一巡後の調整に対する警戒感は根強い」との見方を示した。
1月限日経平均先物ミニ・オプションの最終決済に関わる日経平均のSQ(特別清算指数)は3万6025円97銭だった。市場では「今週の上げが急ピッチなので、大引けでSQ値を上抜けできなかった場合は調整入りする可能性がある」(国内証券ストラテジスト)との声があった。
TOPIXは0.18%高の2487.41ポイントで午前の取引を終了。同じく連日のバブル後高値更新となった。東証プライム市場の売買代金は2兆7559億9300万円。東証33業種では、値上がりはその他製品、鉱業、精密機器など14業種で、値下がりはゴム製品、証券、パルプ・紙など19業種だった。
個別では、ファーストリテイリング のほか、リクルートホールディングス (T:6098)、ソフトバンクグループ (T:9984)、TDK (T:6762)がしっかり。エーザイ (T:4523)、セブン&アイ・ホールディングス (T:3382)はさえなかった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが417銘柄(25%)、値下がりは1209銘柄(72%)、変わらずは31銘柄(1%)だった。