Stephen Culp
[1日 ロイター] - 米国株式市場は反発して取引を終えた。一連の主要企業決算や2日発表の雇用統計に注目が集まっている。前日には米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて3月利下げ観測が後退し下落していた。
この日は幅広い銘柄に買いが入り、主要株価3指数がいずれも上昇した。アップル、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズが引け後に決算発表を控える中、ハイテク株が中心のナスダック総合が指数の上げを主導した。
グローバルトのシニアポートフォリオマネジャー、トーマス・マーティン氏は「FOMCがさらに消化されつつある。市場の焦点は引き続きグロース株で前日の売りは過剰反応だった」と指摘した。
メタは決算発表後、時間外取引で上昇。売上高が市場予想を上回ったほか、初めて配当実施を発表した。
アマゾンも決算を受けて引け後に上昇した。
アップルは時間外で下落。利益と売上高は市場予想を上回ったものの、中国での販売が予想に届かなかった。
通常取引では、KBW地方銀行株指数が2.3%安と続落した。決算が嫌気されたニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)の下げ(11.1%安)が重しとなった。地銀の健全性を巡る懸念が再燃している。
S&P銀行指数は1.4%安。
この日発表された2023年第4・四半期の米労働生産性は予想以上に伸び、労働コストを抑制した。新規失業保険週間申請件数や人員削減データは労働市場の軟化を示した。
USバンク・ウェルス・マネジメントのシニア投資ディレクター、ビル・ノーシー氏は「あすの雇用統計発表を前に、これらのデータは労働市場が健全性を保ちつつ軟化していることを示した」と指摘。
「経済成長が減速しながらも続くという、われわれの見方と一致する」と話した。
S&P主要11セクターでは10セクターが上昇。一般消費財が1.98%高、主要消費財が1.97%高と上げを主導した。
製薬大手メルクは4.6%上昇。四半期決算が好調だった。
半導体大手クアルコムは5.0%下落。中国での「アンドロイド」スマートフォン向け製品販売を巡る懸念が重しとなった。
米株市場全体では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3対1の比率で上回った。
米取引所の合算出来高は120億株。直近20営業日の平均は116億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 38519.84 +369.54 +0.97 38175.34 38522.50 38106.84
前営業日終値 38150.30
ナスダック総合 15361.64 +197.63 +1.30 15254.02 15372.13 15208.88
前営業日終値 15164.01
S&P総合500種 4906.19 +60.54 +1.25 4861.11 4906.97 4853.52
前営業日終値 4845.65
ダウ輸送株20種 15645.35 +129.55 +0.83
ダウ公共株15種 867.03 +13.99 +1.64
フィラデルフィア半導体 4280.49 +19.56 +0.46
VIX指数 13.88 -0.47 -3.28
S&P一般消費財 1394.73 +27.03 +1.98
S&P素材 527.02 +8.61 +1.66
S&P工業 972.12 +16.26 +1.70
S&P主要消費財 788.04 +15.24 +1.97
S&P金融 645.13 +0.59 +0.09
S&P不動産 243.73 +4.19 +1.75
S&Pエネルギー 636.32 -0.41 -0.06
S&Pヘルスケア 1656.30 +20.72 +1.27
S&P通信サービス 260.17 +2.26 +0.88
S&P情報技術 3578.75 +48.83 +1.38
S&P公益事業 317.95 +5.88 +1.89
NYSE出来高 10.67億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 36150 + 230 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 36120 + 200 大阪比