Jesús Aguado Iain Withers
[マドリード/ロンドン 5日 ロイター] - スペインの銀行大手サンタンデールと英同業ロイズの株価が5日の取引で下落している。
イランが制裁を回避するため、両行の英国内の口座を利用したとの英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の報道が背景。イランの情報機関が支援する制裁回避策の一環で、両行の口座を使って海外でひそかに資金を動かしていたという。
FTによると、ロイズとサンタンデールUKは、ロンドンにある制裁対象のイランの石油化学会社が極秘で所有するダミー会社に口座を提供していた。
米国によると、この石油化学会社はイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」向けに巨額の資金調達を行い、ロシア情報機関と協力するネットワークに関与していた。
サンタンデールの株価は一時5.8%下落。ロイズの株価は1.8%安。
マドリードの証券会社Renta4のアナリストは「市場は罰金が科されるリスクを意識しているのだろう」と述べた。
両行の広報担当は、個々の顧客についてコメントはできないが、法令を順守していると述べた。