[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は前営業日比5円81銭高の3万9239円52銭と、小幅に3日続伸して取引を終えた。前日の米国株式市場で半導体株が底堅く推移したことを背景に、指数寄与度の高いハイテク株の一角が買われ、連日の史上最高値更新となった。1月の全国消費者物価指数の発表を受け、日銀のマイナス金利解除が改めて意識されたことで、銀行株などのバリュー株の一角にも物色が向かった。
日経平均は27円高で寄り付いた後も上値を伸ばし、取引時間中の史上最高値を更新した。午前中に192円高の3万9426円29銭で高値をつけた後は主力株の一角が軟化し、マイナス圏に転落する場面もみられたが、大引け前に再びプラス圏に転換した。
総務省が朝方発表した1月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年同月比2.0%上昇。伸び率は3カ月連続で縮小したが、日銀の物価目標2%を割り込むと見込んでいた市場予想を上回った。市場では日銀のマイナス金利解除が改めて意識されたことで国内10年債利回りが上昇、銀行株などが買われる展開となった。
TOPIXは0.18%高の2678.46ポイントで取引を終え、バブル崩壊後の高値更新となった。東証プライム市場指数は前営業日比0.18%高の1378.51ポイント。プライム市場の売買代金は4兆9907億2400万円だった。東証33業種では、値上がりは鉄鋼、銀行、機械、証券など15業種で、値下がりは海運、陸運、小売、食料品など18業種だった。
松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「2月末でリバランスに伴う売りの影響を受けやすい時期だが、押し目買い意欲が旺盛。きょうは特に鉄鋼、重工など出遅れていたバリュー株にも買いが集中している」との見方を示した。
ソフトバンクグループ、東京エレクトロンが日経平均を押し上げた。安川電機は6%超高、ファナックは2%超高だった。アドバンテスト、ファーストリテイリングはさえなかった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.53%高の775.46ポイントと、続伸した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが946銘柄(57%)、値下がりは668銘柄(40%)、変わらずは43銘柄(2%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 39239.52 +5.81 39260.78 39,113.03─39,426.29
TOPIX 2678.46 +4.84 2674.34 2,672.79─2,692.30
プライム市場指数 1378.51 +2.52 1377.28 1,375.67─1,385.56
スタンダード市場指数 1258.97 +3.67 1256.73 1,256.73─1,261.02
グロース市場指数 970.55 +14.41 959.48 954.90─970.86
グロース250指数 775.46 +11.66 766.51 761.81─775.78
東証出来高(万株) 183983 東証売買代金(億円) 49907.24