Sinéad Carew Bansari Mayur Kamdar
[7日 ロイター] - 米国株式市場は続伸。S&P総合500種が1%上昇し終値で最高値を更新した。ナスダック総合も1.5%上昇。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを巡る楽観的な見方からテクノロジー株とグロース(成長)株が上げを主導した。
人工知能(AI)関連需要の拡大で半導体企業が恩恵を受けるとみられる中、フィラデルフィア半導体指数が3.36%高と市場全般をアウトパフォームし、過去最高値を付けた。
ナスダックは取引時間中の最高値を更新したが、終値での最高値にはわずかに届かなかった。
FRBのパウエル議長は7日、上院銀行委員会の公聴会で行った証言で、利下げに着手するために必要なインフレ低下に対する確信は「そう遠くない」将来に得られるとの考えを示した。
これを受けて6月の利下げ観測が高まった。市場はパウエル議長の議会証言までの数日間失速していた。
また、この日発表された新規失業保険週間申請件数は労働市場が軟化する中、横ばいとなった。
アメリプライズ・ファイナンシャルのチーフ市場ストラテジスト、アンソニー・サグリンベン氏は「(パウエル氏は)事実上、年内利下げの可能性があることを示した。市場はこれを聞きたかった」とし、市場は雇用データも好感していると指摘。これらのデータは雇用が鈍化するものの依然底堅いという見通しを支持する内容となっていると話した。
その上で、労働市場の状況をさらに見極めるため8日発表の雇用統計が注視されていると指摘した。
ハンティントン・プライベート・バンクのジョン・オーガスティン最高投資責任者(CIO)は「何か悪いことが起こるのではと誰もが身構えていたが、経済、市場、企業収益、政策に何も悪いことは起きていない。そのためモメンタムが強まっている」と述べた。
S&P主要11セクターでは9セクターが上昇。情報技術が1.89%高、通信サービスが1.84%高と上げを主導した。
メタ・プラットフォームズは3.2%高、半導体大手エヌビディアは4.5%高となった。
女性下着ブランドのビクトリアズ・シークレットは通期業績予想がさえず、29.7%急落した。
スーパーマーケット大手クローガーは9.8%上昇。通期の売上高・利益見通しが市場予想を上回った。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.09対1の比率で上回った。ナスダックでも1.55対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は111億9000万株。直近20営業日の平均は120億6000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 38791.35 +130.30 +0.34 38784.30 38910.35 38730.13
前営業日終値 38661.05
ナスダック総合 16273.38 +241.83 +1.51 16147.32 16309.02 16096.01
前営業日終値 16031.54
S&P総合500種 5157.36 +52.60 +1.03 5132.38 5165.62 5128.21
前営業日終値 5104.76
ダウ輸送株20種 15848.04 +174.52 +1.11
ダウ公共株15種 853.14 +3.98 +0.47
フィラデルフィア半導体 5165.83 +167.90 +3.36
VIX指数 14.44 -0.06 -0.41
S&P一般消費財 1459.66 +12.58 +0.87
S&P素材 564.93 +6.83 +1.22
S&P工業 1035.18 +8.49 +0.83
S&P主要消費財 802.83 +3.94 +0.49
S&P金融 672.67 -0.99 -0.15
S&P不動産 248.86 -0.12 -0.05
S&Pエネルギー 665.91 +5.14 +0.78
S&Pヘルスケア 1707.30 +8.32 +0.49
S&P通信サービス 272.12 +4.91 +1.84
S&P情報技術 3844.99 +71.35 +1.89
S&P公益事業 320.74 +1.93 +0.61
NYSE出来高 9.98億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 39625 + 265 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 39530 + 170 大阪比