[東京 15日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比99円74銭安の3万8707円64銭と、小反落して取引を終えた。前日の米株安が嫌気され、半導体関連株が総じて軟調だった。一方、バリュー(割安)株が物色され、TOPIXはプラスだった。
日経平均は前営業日比259円安と寄り付いた直後に、287円安の3万8519円94銭まで値下がりした。東京エレクトロンなど寄与度の高い半導体関連株が下落し、指数を押し下げた。グロース株が弱かった一方、バリュー株はしっかりで相場を支えた。TOPIXグロース指数の0.04%安に対し、同バリュー指数は0.72%高だった。
原油高を受けてエネルギー関連や商社株などが堅調。ドル/円が148円台へと円安に振れたことも支えに、日経平均は後場入り直後にわずかながらプラスに浮上する場面もあった。ただ、来週に日米の両中央銀行会合を控えた週末ということもあって勢いは続かず、徐々に手控えムードとなった。
市場では「来週は神経質な値動きになりそうだ」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部部長)との声があった。日銀会合に向けては、マイナス金利解除などの政策修正に関する観測報道が相次いでおり「ひとまずシナリオは描けており、その通りならイベント通過で底堅いだろう」(大谷氏)との見方が聞かれた。
TOPIXは0.35%高の2670.8ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.35%高の1374.54ポイントだった。プライム市場の売買代金は5兆7934億3500万円だった。東証33業種では、値上がりは鉱業や石油・石炭製品、電気・ガスなど23業種で、値下がりは海運や銀行、電気機器など10業種だった。
半導体関連の東京エレクトロンとアドバンテスト、レーザーテックの3銘柄で日経平均を約230円押し下げた。一方、三菱商事やトヨタ自動車は堅調だった。新興株式市場は、東証グロース市場250指数が2.26%安の721.48ポイントと3日続落した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが977銘柄(59%)、値下がりは632銘柄(38%)、変わらずは47銘柄(2%)だった。