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上新電機 Research Memo(6):投資有価証券を中心とした資産の流動化とさらなる株主還元拡大に期待したい

発行済 2024-06-06 16:06
更新済 2024-06-06 16:15
© Reuters.
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*16:06JST 上新電機 Research Memo(6):投資有価証券を中心とした資産の流動化とさらなる株主還元拡大に期待したい ■業績動向

2. 財務状況と経営指標
上新電機 (TYO:8173)の2024年3月期末の財務状況は、資産合計は前期末比9,557百万円増加の232,775百万円となった。
主な増加要因は流動資産が9,446百万円の増加と大半を占めており、現金及び預金が1,122百万円、売掛金が2,407百万円、棚卸資産が2,140百万円増加したことによる。
固定資産は同112百万円増加の108,769百万円にとどまり、有形固定資産、無形固定資産ともに目立った動きはなかった。
一方、負債合計は前期末比5,642百万円増加の128,162百万円となった。
主な増加要因は、流動負債では支払手形及び買掛金が3,632百万円減少した一方、短期有利子負債が1,744百万円増加したことによる。
固定負債では、長期借入金が5,395百万円増加した。
純資産合計は前期末比3,915百万円増加の104,613百万円となった。


経営指標を見ると、2024年3月末の自己資本比率が44.9%、流動比率が146.6%となっており、バランスシートは十分な財務安全性を有している。
また、投資有価証券の残高は8,017百万円となっており、損益計算書上で投資有価証券売却益を1,159百万円計上、キャッシュ・フロー計算書上で投資有価証券の売却による収入1,525百万円が計上されており、保有している投資有価証券総額の20%程度を1年間で売却したとみられる。
ダイキン工業 (TYO:6367)とアシックス (TYO:7936)が時価ベースでは最大の構成比となっており、今後も株式持ち合い解消の流れのなかで、投資有価証券の売却が進めばさらなる株主還元強化への原資としての期待も高まるだろう。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)

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