[日本インタビュ新聞社] - (決算速報)
マルマエ<6264>(東証プライム)は6月28日の取引時間終了後に24年8月期第3四半期累計業績(非連結)を発表した。FPD分野が回復基調だが、半導体分野における市場停滞の影響で大幅営業減益だった。通期予想は据え置いている。経常・最終赤字だが、営業利益は半導体分野で顧客における在庫調整が進展して黒字予想としている。四半期別に見ると、第3四半期は売上高が回復に転じ、営業利益も黒字転換しており、第2四半期がボトムとなった可能性がありそうだ。半導体分野が底打ちして収益回復基調を期待したい。株価は戻り高値圏で上げ一服の形となったが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。
■24年8月期3Q営業黒字転換、通期予想据え置き
24年8月期第3四半期累計の業績(非連結)は、売上高が前年同期比37.8%減の33億44百万円、営業利益が96.9%減の24百万円、経常利益が58百万円の損失(前年同期は7億32百万円の利益)、四半期純利益が51百万円の損失(同5億09百万円の利益)だった。半導体分野における市場停滞の影響で大幅営業減益だった。
全社の受注高は11.2%減の35億92百万円(内訳は半導体分野が3.0%減の26億68百万円、FPD分野が106.2%増の8億73百万円、その他分野が94.2%減の50百万円)で、分野別売上高は半導体分野が36.1%減の24億77百万円、FPD分野が23.2%増の7億38百万円、その他分野が96.2%減の28百万円だった。
半導体分野は大幅減収だが、在庫調整が進展していることに加え、新規顧客向けの売上も貢献して売上高が底打ち感を強めている。FPD分野はOLED向けの好調で回復基調となっている。その他分野は太陽電池製造装置部品の受注遅延が影響した。利益面は売上減少と稼働率低下で大幅営業減益だった。ただし受注損失引当金の減少(前期末比81百万円減少)も寄与して回復基調となっている。
なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が11億17百万円で営業利益が22百万円の損失、第2四半期は売上高が9億23百万円で営業利益が56百万円の損失、第3四半期は売上高が13億04百万円で営業利益が1億02百万円だった。第3四半期は売上高が回復に転じ、営業利益も黒字転換しており、第2四半期がボトムとなった可能性がありそうだ。
通期業績予想(3月28日付で下方修正)は据え置いて、売上高が23年8月期比31.9%減の46億80百万円、営業利益が91.0%減の77百万円、経常利益が39百万円の損失(23年8月期は7億89百万円の利益)、当期純利益が34百万円の損失(同7億06百万円の利益)としている。配当予想は23年8月期比6円減配の30円(第2四半期末10円、期末20円)としている。
分野別売上高の計画は半導体分野が25.0%減の34億01百万円、FPD分野が20.9%増の9億36百万円、その他分野が85.4%減の2億円としている。半導体分野はメモリ向けを中心に市場環境が改善傾向となっている。FPD分野はOLED向けの投資計画が増加傾向である。中国向け太陽電池製造装置部品は市場停滞のためPV向け受注が遅れている。半導体分野が底打ちして収益回復基調を期待したい。
■株価は調整一巡
株価は戻り高値圏で上げ一服の形となったが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。6月28日の終値は2100円、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約1.4%、前期実績PBR(前期実績のBPS591円25銭で算出)は約3.6倍、そして時価総額は約274億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)