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巴工業は24年10月期3Q累計大幅増益、通期は再上振れの可能性

発行済 2024-09-13 09:47
更新済 2024-09-13 10:05
© Reuters.  巴工業は24年10月期3Q累計大幅増益、通期は再上振れの可能性
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[日本インタビュ新聞社] - (決算速報)

 巴工業<6309>(東証プライム)は9月12日に24年10月期第3四半期累計連結業績を発表した。大幅増益と順調だった。機械製造販売事業が大幅伸長し、化学工業製品販売事業も堅調に推移した。通期予想を据え置いたが、進捗率が高水準であることを勘案すれば再上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は地合い悪化の影響を受ける場面があったが、その後は反発の動きを強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。

■24年10月期3Q累計大幅増益、通期は再上振れの可能性

 24年10月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比11.1%増の398億円、営業利益が34.0%増の38億69百万円、経常利益が34.9%増の39億40百万円、そして親会社株主帰属四半期純利益が41.0%増の28億円だった。機械製造販売事業が大幅伸長し、化学工業製品販売事業も堅調に推移した。

 機械製造販売事業は売上高が18.2%増の94億16百万円、営業利益が4.7倍の11億09百万円だった。大幅増収増益だった。売上高の内訳は、需要先別には官需が20.2%増の35億05百万円、民需が46.0%増の25億43百万円、海外が1.9%増の33億67百万円で、製品別には機械が3.6%増の20億89百万円、装置・工事が64.1%増の11億73百万円、部品・修理が17.6%増の61億52百万円だった。増収効果に加え、収益性の高い部品・修理の伸長も寄与した。

 化学工業製品販売事業は、売上高が9.1%増の303億84百万円、営業利益が4.0%増の27億59百万円だった。製品別売上高は、合成樹脂関連が2.5%減の38億57百万円、工業材料関連が建材・耐火物用途材料の好調で16.5%増の50億16百万円、鉱産関連が自動車・電子デバイス用途材料の好調で12.8%増の48億39百万円、化成品関連がコーティング用途材料の好調で9.3%増の71億05百万円、機能材料関連がパワー半導体をはじめとした半導体製造用途材料の好調で24.3%増の59億23百万円、電子材料関連が半導体組立用途材料の伸び悩みで9.2%減の34億90百万円、その他(洋酒)が22.6%減の1億51百万円だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が121億38百万円で営業利益が11億20百万円、第2四半期は売上高が144億42百万円で営業利益が18億38百万円、第3四半期は売上高が132億20百万円で営業利益が9億11百万円だった。

 通期の連結業績予想(6月7日付で上方修正)は据え置いて、売上高が23年10月期比6.3%増の527億80百万円、営業利益が12.2%増の45億40百万円、経常利益が11.8%増の46億円、親会社株主帰属当期純利益が14.5%増の31億30百万円としている。配当予想(6月7日付で第2四半期末3円、期末3円、合計6円上方修正)は、23年10月期比16円増配の126円(第2四半期末63円、期末63円)としている。予想配当性向は40.2%となる。

 通期セグメント別計画は、機械製造販売事業の売上高が7.2%増の139億80百万円で営業利益が37.5%増の11億40百万円、化学工業製品販売事業の売上高が6.0%増の388億円で営業利益が5.6%増の34億円としている。

 機械製造販売事業の売上高の内訳は、需要先別には官需が4.8%増の48億07百万円、民需が29.9%増の38億09百万円、海外が2.8%減の53億65百万円、製品別には機械が23.7%減の33億64百万円、装置・工事が39.8%増の16億11百万円、部品・修理が20.4%増の90億05百万円、化学工業製品販売事業の製品別売上高は合成樹脂関連が20.3%減の42億23百万円、工業材料関連が13.5%増の65億13百万円、鉱産関連が8.0%増の60億81百万円、化成品関連が5.8%増の90億68百万円、機能材料関連が32.8%増の90億68百万円、電子材料関連が7.5%減の45億44百万円、その他(洋酒)が38.6%減の1億51百万円としている。

 通期予想に対する第3四半期累計の進捗率が売上高75%、営業利益85%、経常利益86%、当期純利益89%と高水準であることを勘案すれば再上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は反発の動き

 株価は地合い悪化の影響を受ける場面があったが、その後は反発の動きを強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。9月12日の終値は3980円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS313円68銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の126円で算出)は約3.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS3691円32銭で算出)は約1.1倍、時価総額は約419億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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