*11:07JST サスメド Research Memo(7):2024年6月期は減収で損失拡大
■サスメド (TYO:4263)の業績動向
1. 2024年6月期業績(非連結)の概要
2024年6月期の業績(非連結)は、事業収益が前期比35.4%減の342百万円、営業損失が364百万円(2023年6月期は48百万円の損失)、経常損失が357百万円(同44百万円の損失)、当期純損失が357百万円(同50百万円の損失)だった。
DTxプラットフォーム事業は安定的に収益を計上したが、DTxプロダクト事業で契約一時金及びマイルストン収入が減少したため全体として減収となり、研究開発費の増加(同38.0%増の243百万円)も影響して損失が拡大した。
なお営業損失は前期比では拡大したが、前回予想値(2024年2月14日付公表値、営業損失459百万円)に対しては損失幅が縮小した。
2. 事業別の動向
DTxプロダクト事業は事業収益が200百万円(前期は400百万円)で、利益(全社費用等調整前営業利益)が55百万円(同256百万円)だった。
前期は不眠障害治療用アプリ「サスメド Med CBT-i(R)」の医療機器製造販売承認取得に伴って塩野義製薬から受領したマイルストン収入400百万円を計上したが、2024年6月期は耳鳴を対象疾患領域とする治療用アプリ「SMD403」に関して杏林製薬より受領した契約一時金100百万円及びマイルストン収入100百万円の計上となった。
DTxプラットフォーム事業は事業収益が前期比9.1%増の142百万円で、損失が11百万円(同66百万円の利益)だった。
期末時点の契約案件数が1件増加して13件となり増収だが、利益面は「SUSMED SourceDataSync」の追加開発のための研究開発費の増加により減益となった。
上場時の資金調達で研究開発資金を確保
3. 財務の状況
財務面は、2024年6月期末の資産合計が前期末比169百万円減少して4,932百万円となった。
主に現金及び預金が201百万円減少した。
負債合計は97百万円増加して327百万円となった。
主に契約負債が111百万円増加した。
純資産合計は266百万円減少し4,604百万円となった。
当期純損失の計上に伴い利益剰余金が357百万円減少した。
特に大きな変動項目は見られないが、自己資本比率は2.4ポイント低下し92.9%となった。
同社は研究開発段階のベンチャー企業のため、営業キャッシュ・フローがマイナスとなる可能性があるが、2021年12月の新規上場に伴う資金調達によって研究開発費を確保している。
今後の研究開発や開発パイプラインの状況によってさらなる資金調達が必要になる可能性があるが、現時点では財務面の懸念材料は存在しないと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
1. 2024年6月期業績(非連結)の概要
2024年6月期の業績(非連結)は、事業収益が前期比35.4%減の342百万円、営業損失が364百万円(2023年6月期は48百万円の損失)、経常損失が357百万円(同44百万円の損失)、当期純損失が357百万円(同50百万円の損失)だった。
DTxプラットフォーム事業は安定的に収益を計上したが、DTxプロダクト事業で契約一時金及びマイルストン収入が減少したため全体として減収となり、研究開発費の増加(同38.0%増の243百万円)も影響して損失が拡大した。
なお営業損失は前期比では拡大したが、前回予想値(2024年2月14日付公表値、営業損失459百万円)に対しては損失幅が縮小した。
2. 事業別の動向
DTxプロダクト事業は事業収益が200百万円(前期は400百万円)で、利益(全社費用等調整前営業利益)が55百万円(同256百万円)だった。
前期は不眠障害治療用アプリ「サスメド Med CBT-i(R)」の医療機器製造販売承認取得に伴って塩野義製薬から受領したマイルストン収入400百万円を計上したが、2024年6月期は耳鳴を対象疾患領域とする治療用アプリ「SMD403」に関して杏林製薬より受領した契約一時金100百万円及びマイルストン収入100百万円の計上となった。
DTxプラットフォーム事業は事業収益が前期比9.1%増の142百万円で、損失が11百万円(同66百万円の利益)だった。
期末時点の契約案件数が1件増加して13件となり増収だが、利益面は「SUSMED SourceDataSync」の追加開発のための研究開発費の増加により減益となった。
上場時の資金調達で研究開発資金を確保
3. 財務の状況
財務面は、2024年6月期末の資産合計が前期末比169百万円減少して4,932百万円となった。
主に現金及び預金が201百万円減少した。
負債合計は97百万円増加して327百万円となった。
主に契約負債が111百万円増加した。
純資産合計は266百万円減少し4,604百万円となった。
当期純損失の計上に伴い利益剰余金が357百万円減少した。
特に大きな変動項目は見られないが、自己資本比率は2.4ポイント低下し92.9%となった。
同社は研究開発段階のベンチャー企業のため、営業キャッシュ・フローがマイナスとなる可能性があるが、2021年12月の新規上場に伴う資金調達によって研究開発費を確保している。
今後の研究開発や開発パイプラインの状況によってさらなる資金調達が必要になる可能性があるが、現時点では財務面の懸念材料は存在しないと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)