[日本インタビュ新聞社] - ■FRBとECBの金利政策が金価格の追い風に、安全資産への需要拡大
金先物価格が連日、史上最高値を更新している。ニューヨーク商品取引所(COMEX)では、1トロイオンスあたり2735.5ドルまで上昇した。金利がつかないというデメリットを持ちながらも、その希少性と価値から安全資産としての需要が高まっており、特に地政学的リスクが高まる中で「有事の金買い」が顕著に見られる。中央銀行が政策金利を引き下げる中、金利のつかない金の相対的な価値が上昇していることが背景にある。
■インド・中国の経済政策が金価格に影響、米中関係がカギを握る
インドと中国の動向も金価格に影響を与える重要な要素だ。インドでは金輸入に関する税制が緩和され、金の輸入が増加。一方、中国では米中関係の緊張が続き、経済制裁や資産凍結のリスクがある場合、ドル離れが進み、金の需要が急速に高まる可能性がある。これらの要因が絡み合い、金価格がさらに上昇する可能性も十分にある。
また、日米の選挙イベントが控えており、政治的リスクが経済に与える影響も無視できない。こうした不透明な時期には、資産防衛策が一層重要になる。金関連株や自己株式取得銘柄などの安全資産に注目が集まり、「資産防衛策は最大の資産形成策」として投資家から期待が寄せられている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)