S&P500とナスダックはともに、ここ数年続いていた史上最高値更新から一歩後退した。これは、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げに積極的でない姿勢を、景気減速の兆しと照らし合わせて投資家が評価しているためだ。
テクノロジー・セクターは、S&P500種指数を木曜日まで4セッション連続で過去最高値で引けた。同様にナスダックもテクノロジー株の急騰に牽引され、終値で連続過去最高を記録した。S&P500の情報技術セクターは、4日連続で過去最高値を更新した。
週初、5月のインフレ圧力が軟化し、新規失業保険申請件数が予想外の増加で10ヵ月ぶりのピークに達したとの報道があった。こうした動きは、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測を煽った。それでも、中央銀行は水曜日に見通しを修正し、これまで予想されていた3回の利下げとは対照的に、今年は1回の利下げにとどまる可能性を示唆した。
にもかかわらず、市場のセンチメントはさほど衰えておらず、CMEのFedWatchツールは9月に利下げが実施される確率を72%以上としている。さらに、金利トレーダーは年内におよそ2回の利下げを織り込んでいる。
ウェルズ・ファーゴのアナリストは、連邦公開市場委員会(FOMC)は慎重なアプローチを維持しており、決定的な行動を起こす前に、インフレ率が目標である2%に戻る傾向にあるという、より明確な兆候を求めていると指摘した。同アナリストは、25ベーシス・ポイントずつの利下げを1回行うか2回行うかの判断は、委員会内で微妙にバランスが取れていると述べた。
木曜日、ブロードコムを筆頭に半導体株が上昇し、同セクターの指数は最高値を更新した。しかし、今日の市場前取引では、ブロードコム株は横ばいで、同業のエヌビディアとマイクロンはそれぞれ0.4%、0.8%下落した。
ラッセル2000先物は1.6%の下落を示し、ダウ工業株30種平均がマイナス圏で木曜日を終えた後、ダウ先物は下降を示唆した。今週のS&P500とナスダックは、メガ株高とFRBの緩和政策期待に支えられ、過去8週間のうち7週目の上昇に向かう。逆にダウは小幅下落で週を終えようとしており、現在の株式市場の上昇の持続性に疑問が投げかけられている。
BofAグローバル・リサーチのレポートでは、投資家の好みが大型成長株へシフトしていることを強調している。これは、水曜日に終わる週に米国のバリュー株ファンドから26億ドルの資金が流出し、米国の成長株ファンドに18億ドルの資金が流入したことからもわかる。
投資家は、本日後半に予定されているオースタン・グールスビー・シカゴ連銀総裁とリサ・クックFRB総裁の講演にも注目している。さらに、6月のミシガン大学消費者景況感調査も注目される。
日本時間午前7時11分現在、ダウEミニは328ポイント(0.85%)下落、S&P500Eミニは32ポイント(0.59%)下落、ナスダック100Eミニは65.75ポイント(0.34%)下落している。
その他の市場ニュースでは、アドビがAIを搭載したソフトウェアへの需要増加を背景に年間売上高見通しを上方修正したことを受け、株価は14.0%上昇した。一方、シリウスXMの株価は、ナスダック100指数から除外され、代わりにアーム・ホールディングスの株価が0.4%の小幅上昇を見せたとの発表を受けて2.0%下落した。
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