各国は自国の言語に合わせた人工知能（AI）モデルへの投資を増やしており、エヌビディアのチップ需要の急増に貢献している。グラフィックス・プロセッシング・ユニット（GPU）で有名な同社は、ジェネレーティブAIがビジネスや政府の業務の中心的存在となるにつれ、売上が大幅に増加している。
エヌビディアの最高財務責任者（CFO）であるコレット・クレスは水曜日、各国によるAIアプリケーションの採用が、2025年1月期のエヌビディアの売上高に2桁台後半の数十億ドルを上乗せする見込みであることを明らかにした。
この更新された収益予測は、このような技術による売上高を1桁台後半と見込んでいた以前の予測からの増加を意味する。第3四半期の収益予測は投資家の予想を下回ったものの、エヌビディアは10月末までの四半期の総収益を約325億ドルと予測している。
クレスは、各国が自国の言語、文化、データを取り入れたジェネレーティブAIの開発を望んでいる世界的な傾向を強調した。彼女は、日本の産業技術総合研究所が、数千のNvidiaのH200グラフィックス・プロセッサを使用してAIスーパーコンピュータを構築している例を挙げた。
各国政府は、文化的・経済的統合のためだけでなく、国家安全保障上の理由からもAIを追求している。IDCのコンピューティング半導体アナリストは、各国が自国固有のデータでAIモデルを学習させることの重要性を指摘している。
Nvidiaの技術に対するこのような需要の高まりは、2023年に米国が中国への先進的なチップの輸出規制を強化し、中国軍に利益をもたらす可能性のあるAIの進歩を抑制することを目指したなどの挫折にもかかわらず生じている。こうした規制は、エヌビディアの中国での販売に影響を及ぼしている。
地域言語によるAIモデルの推進は、新たなビジネスチャンスも生み出している。IBMは5月、サウジアラビアのData and Artificial Intelligence Authorityが同社のAIプラットフォームWatsonxを使用して、"ALLaM "と名付けられたアラビア語モデルをトレーニングすると発表した。この傾向は、マイクロソフトのような大手クラウドプロバイダーからの多額の投資によってさらに強化された、エヌビディアのGPU売上高の成長の可能性を強調している。
エヌビディアの顧客基盤は拡大しており、現在では世界中のさまざまな政府機関も含まれているため、同社は急成長するAI技術市場の最前線に位置している。
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