■業績の動向
(2) 2016年3月期通期見通し
ヘリオス テクノ ホールディング (T:6927)の2016年3月期通期については、売上高26,500百万円(前期比78.8%増)、営業利益1,100百万円(同29.2%増)、経常利益1,090百万円(39.7%増)、当期利益720百万円(同5.0%減)を予想している。
期初予想から売上高は減額修正されたが各利益項目は増額修正された。
売上高が減額修正となったのは、下期に予定していた10数億円の中古製造装置(タッチパネル用)の納品が来期にずれ込む見通しとなったためだ。
利益については第2四半期の上振れ分と、中古装置の期ズレのマイナス影響外差引の結果プラスが上回って通期予想が若干上方修正されたという構図だ。
今下期は中古製造装置移設の117億円の売上計上が予定されているため、売上高全体が大きく押し上げられる。
しかしながらこの大型案件の利益額は100百万円~200百万円と小さいため通期の営業利益が第2四半期の水準から極端に大きく押し上げられることはない見通しだ。
当期利益が前期比で減益となるのは、今期から法人税の負担が生じる見通しのためだ。
(3) 2017年3月期の考え方 2017年3月期の業績は、売上高の変動が大きくなるので注意が必要だ。
明確なことは2016年3月期にあった117億円の中古製造装置移設案件の売上高がなくなるため、大幅減収となることだ。
2016年3月期予想売上高から11,700百万円を差し引くと、14,800百万円となる。
来期の業績予想はこれを軸に考えていくことになろう。
一方、利益面では、11,700百万円の減収の影響は小さい。
前述のように利益貢献額が100百万円程度とみられるからだ。
同社の事業で最も利益率が高いのは製造装置事業であり、ここの収益計上が大きなカギを握る。
そしてこの事業を左右するのは中国における液晶パネルとタッチパネルの製造ラインへの投資だ。
同社の既存顧客の中ではガラスの世代交代(大型ガラスへの切り替え)や新規製造ラインの建設などが依然として活発なようで、同社では2017年度までの案件には不安がないとしている。
こうした状況を踏まえれば、2017年3月期においては、大幅減収ながらも利益面では増益を確保するという可能性も十分にあると弊社ではみている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
期初予想から売上高は減額修正されたが各利益項目は増額修正された。
売上高が減額修正となったのは、下期に予定していた10数億円の中古製造装置(タッチパネル用)の納品が来期にずれ込む見通しとなったためだ。
利益については第2四半期の上振れ分と、中古装置の期ズレのマイナス影響外差引の結果プラスが上回って通期予想が若干上方修正されたという構図だ。
今下期は中古製造装置移設の117億円の売上計上が予定されているため、売上高全体が大きく押し上げられる。
しかしながらこの大型案件の利益額は100百万円~200百万円と小さいため通期の営業利益が第2四半期の水準から極端に大きく押し上げられることはない見通しだ。
当期利益が前期比で減益となるのは、今期から法人税の負担が生じる見通しのためだ。
(3) 2017年3月期の考え方 2017年3月期の業績は、売上高の変動が大きくなるので注意が必要だ。
明確なことは2016年3月期にあった117億円の中古製造装置移設案件の売上高がなくなるため、大幅減収となることだ。
2016年3月期予想売上高から11,700百万円を差し引くと、14,800百万円となる。
来期の業績予想はこれを軸に考えていくことになろう。
一方、利益面では、11,700百万円の減収の影響は小さい。
前述のように利益貢献額が100百万円程度とみられるからだ。
同社の事業で最も利益率が高いのは製造装置事業であり、ここの収益計上が大きなカギを握る。
そしてこの事業を左右するのは中国における液晶パネルとタッチパネルの製造ラインへの投資だ。
同社の既存顧客の中ではガラスの世代交代(大型ガラスへの切り替え)や新規製造ラインの建設などが依然として活発なようで、同社では2017年度までの案件には不安がないとしている。
こうした状況を踏まえれば、2017年3月期においては、大幅減収ながらも利益面では増益を確保するという可能性も十分にあると弊社ではみている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)